はじめに
今回ご紹介する私立美術館「大原美術館」は、岡山県倉敷市(倉敷駅近く)にあり、1930年(昭和5年)に開館された私立美術館で、収蔵作品数は、約3,000点と公表されています。
今回は、学芸員(公務員でない)向けに私立美術館「大原美術館」に関する基本的な情報についてご紹介します。
私立美術館「大原美術館」の沿革について
私立美術館「大原美術館」の沿革についてご紹介します。
私立美術館「大原美術館」は、日本で最初の西洋近代美術館として、1930年(昭和5年)に倉敷市に開館しました。
1943年に私立美術館「大原美術館」の創立者「大原 孫三郎」氏が逝去され、1949年に皇太子殿下が台臨、1950年に開館20周年記念行事が開催、1955年に開館25周年記念行事が開催、1956年に皇后陛下が行啓されました。
その後、1960年に開館30周年記念行事が開催、1961年に新渓園内に建設中の分館が完成、竣工式が挙行、陶器館の開館式が開催、1963年に芹沢けい介染色館、棟方志功板画館が完成、1965年に開館35周年記念行事が開催されました。
1970年に東洋館が完成、開館40周年記念行事が開催、1972年に児島虎次郎室が開館、1973年に入館者数が100万人を達成、1980年に開館50周年記念行事が開催、
1991年(平成3年)に本館増改築工事が完了しました。
1998年に入館者数が2,800万人を突破、2002年に入館者が3000万人を達成、2010年(平成22年)に創立80周年記念行事が開催され、2011年(平成23年)に財団法人から公益財団法人へ移行されました。
私立美術館「大原美術館」の概要について
私立美術館「大原美術館」は、公益財団法人大原美術館が運営する公立の美術館です。
本館は、岡山県倉敷市にあり、広さ564.49平方メートル、収蔵資料は3,000点で、常勤役職員が平成26年3月31日現在で2名です。
また、平成25年度の来館者数は、29万9,012人です。
▼参考URL:https://kuratoco.com/ohara_museum/
私立美術館「大原美術館」の施設・展示について
私立美術館「大原美術館」には、本館、分館、工芸・東洋館があります。
「本館」には、1階と2階にそれぞれ展示室が2つあります。
「分館」には、地下1階の展示室と1階の大絵画展示室があります。
「工芸・東洋館」には、工芸館に浜田庄司展示室、東洋館に展示室、石仏展示室、芹沢圭介展示室があります。
現在開催中および今後開催予定の展覧会は、下記の通りです。
1)展覧会「ARKO2019黒宮菜菜」
会期:2019年10月1日(火)~12月27日(金)
会場:大原美術館 本館
2)展覧会「アンリ・マティス(肱つく東洋の女)」
会期:2019年10月1日(火)~12月27日(金)
会場:大原美術館本館 第1展示室
3)展覧会「AM倉敷Vol.16 ワタリドリ計画ー絵から旅する大原・岡山ー」
会期:2020年1月1日(水・祝)~3月15日(日)
会場:大原美術館 本館各所
私立美術館「大原美術館」のシンボルマークについて
私立美術館「大原美術館」のシンボルマークに関する情報については、確認できませんでしたが、ホームページ上では、円の中に美術館を描いた図形がロゴマークとして使用されています。
私立美術館「大原美術館」の館長について
現在の私立美術館「大原美術館」の館長は、「高階 秀爾(たかしな しゅうじ)」さんです。
「高階 秀爾」さんの経歴は、1953年(昭和28年)に東京大学教養学部教養学科を卒業、1954~1959年にフランス政府招聘留学生として渡仏し、パリ大学付属美術研究所およびルーブル学院で西洋近代美術史を専攻、帰国後、国立西洋美術館主任研究官に就任しました。
その後、1967年に遠山一行、江藤淳と雑誌『季刊藝術』を創刊、1968年(昭和43年)に日本文化会議に参画、1971年に東京大学文学部美術史科助教授に就任、1979年に同教授に就任しました。
1981年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエ章を受賞、1989年 にフランス芸術文化勲章オフィシェ章を受賞し、1992年(平成4年)に定年退官、名誉教授、国立西洋美術館の館長に就任しました。
1997年にパリ第一大学名誉教授に就任、2000年に紫綬褒章を受賞、2001年にレジオンドヌール勲章シュバリエ章を受賞した後、2002年(平成14年)に私立美術館「大原美術館」の館長に就任しました。
なお、「高階 秀爾」さんは、私立美術館「大原美術館」の第4代目の館長です。
私立美術館「大原美術館」のアクセス・開館時間・休館日について
私立美術館「大原美術館」は、岡山県倉敷市にあり、最寄り駅は、倉敷駅です。
開館時間は、9:00~17:00です。
休館日は、毎週月曜日(祝休日の場合には開館)、12月28日~31日です。
詳細な情報については、私立美術館「大原美術館」のホームページなどをご確認ください。
▼参考URL:https://www.ohara.or.jp/visitor_info/
私立美術館「大原美術館」の入館料について
普通入館者は、一般は1,300円、大学生は800円、高校・中学・小学生は500円で、団体入館者は、一般は1,200円、大学生700円、高校・中学・小学生は300円です。
なお、小学生以下および身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ち方は無料です。
詳細な情報については、私立美術館「大原美術館」のホームページなどをご確認ください。
▼参考URL:https://www.ohara.or.jp/visitor_info/
私立美術館「大原美術館」の職員数について
平成25年度の私立美術館「大原美術館」の職員数は、37名です。
▼参考URL:http://www.ohara.or.jp/201001/jp/etc/jigyo/H25_jigyo.pdf
私立美術館「大原美術館」の採用情報について
現在は募集がなく、過去には2015年に短期契約職員(学芸員)の募集がありました。
▼参考URL:(http://www.ohara.or.jp/201001/jp/D/saiyo_2015.pdf)
私立美術館「大原美術館」の財務状況について
平成25年度の、私立美術館「大原美術館」の運営費は、3億5,878万5,627円でした。
その主な内訳は、入館料、図録売上代などです。
▼参考URL:http://www.ohara.or.jp/201001/jp/etc/jigyo/H25_jigyo.pdf
まとめ
以上、私立美術館「大原美術館」の基本情報(沿革・施設・職員数など)でした。
私立美術館「大原美術館」は、倉敷市の資産家である「大原 孫三郎」氏が洋画家の「児島 虎次郎」氏に託して収集した西洋美術、エジプト・中近東美術、中国美術などの作品を収蔵している公立の美術館です。
私立美術館「大原美術館」のウェブサイトのURL
「公立美術館」「公立博物館」の基本情報はこちらです
訂正とお詫び
「大原美術館」を公立美術館として表記していましたことを、お詫び申し上げます。「私立美術館」に訂正いたしました。(2021年10月11日)
(作成日 2021年8月18日/ 最終更新日 2021年10月11日)
コメント
コメント一覧 (2件)
大原美術館はそもそも『日本初の私立美術館』では…
ご指摘ありがとうございます。訂正してお詫び申し上げます。