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国際海事機関(IMO)の基本情報

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目次

はじめに

国連の関連機関には、国際貿易に従事する船舶の安全性を高め、かつ船舶による海洋汚染や大気汚染を防止することを目的とするIMO(国際海事機関)というものがあります。

本ページでは、「IMO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

「IMO」は国際海事機関のこと

「IMO」はInternational Maritime Organizationの略で、日本語に訳すと「国際海事機関」のことです。下部組織は世界海事大学、万国海法会です。

「IMO」は、国連、つまり国際連合の専門機関の一つで、1982年に「国際貿易に従事する船舶の安全性を高め、かつ船舶による海洋汚染や大気汚染を防止すること」を目的として設立されました。

歴史としては、1958年に発行した政府間海事協議機構条約に基づいて「政府間海事協議機構」が設立され、1982年に改称されて「国際海事機関」となりました。

なお、日本が「IMO」に加盟したのは、1958年です。

「IMO」の組織体制について

「IMO」の本部は、イギリスのロンドンにあり、6つの部局によって構成され、総会、理事会、5つの委員会および7つの小委員会の活動を補佐する役目を担い、政策は総会および理事会によって決定されます。

総会

総会は、全加盟国によって構成され、政策の最終決定であり、通常2年に1回開催されます。

理事会

理事会は、40か国の理事国で構成され、任期は2年で、通常1年に2回開催されます。

2018年~2019年は、理事国は、下記の3つのカテゴリーに分けられています。

1)カテゴリーA:国際海運業務の提供に最大の利害関係を有する国・主要海運国・定数10/イタリア・英国・韓国・ギリシャ・中国・日本・ノルウェー・パナマ・米国・ロシア


2)カテゴリーB:国際海上貿易に最大の利害関係を有する国・主要荷主国・定数10/インド・オーストラリア・オランダ・カナダ・スウェーデン・スペイン・ドイツ・フランス・ブラジル・UAE

3)カテゴリーC:その他の海上運送または航海に特別の利害関係を有する国・その他海事関係国・定数20/インドネシア・エジプト・キプロス・ケニア・ジャマイカ・シンガポール・タイ・チリ・デンマーク・トルコ・バハマ・フィリピン・ペルー・ベルギー・マルタ・マレーシア・南アフリカ・メキシコ・モロッコ・リベリア

また、「IMO」の活動は、主に下記の5つの委員会により遂行され、海上安全委員会(MSC)および海洋環境保護委員会(MEPC)の下部組織として、各専門を取扱う下記の7つの小委員会によって詳細事項が審議されます。

委員会

1)海上安全委員会
2)海洋環境保護委員会
3)法律委員会
4)技術協力委員会
5)簡易化委員会

小委員会

1)貨物輸送小委員会
2)人的因子訓練当直小委員会
3)IMO規則実施小委員会
4)航行安全・無線通信・捜索救助小委員会
5)汚染防止・対応委員会
6)船舶設計・建造小委員会
7)船舶設備小委員会

「IMO」の役割

「IMO」の役割は、国際海運の安全と保安、環境パフォーマンスのための基準を設定する機関として、海運業について公正で効果的・普遍的に受け入れられ、グローバルに実施されるような規制の枠組みを策定することです。

これまでに、海運による商取引の流れを可能にすることで、約50の条約や協定、1,000を超す規則や勧告を採択しています。

この「IMO」は、1983年にスウェーデンのマルメに「世界海事大学」を設立し、上級レベルの海運に携わる行政官・教育者・その他に対して高等訓練コースを提供しています。

このほか、1989年に設立され、マルタのベレッタにある「IMO国際海事法研修所」では、国際海事法に関する法律家の養成を行っています。

▼参考URL:国際連合広報センター「国際海事機関(IMO)」(外部サイト)

「IMO」の主な活動

「IMO」は、輸送の安全とセキュリティ、および船舶による海洋汚染の防止を担当する国連の専門機関として、主に下記の7つの活動を行っています。

1)国際的な安全規則と輸送の推奨事項の開発
2)船舶による海の汚染を防止するための国際的な規制と勧告の策定
3)海運業界を畝伊するための技術的知識やリソースの支援
4)公衆衛生の確保、収入の保護、セキュリティ、移民、禁止品目と制限品目の輸入と輸出の規制
5)制裁措置の実施に関する規制実施の円滑化
6)加盟国の監査スキームおよび実装サポート
7)統合的なアウトリーチ活動を通じた組織・プログラムおよび活動のグローバルな認識を促進するための広報サービス

まとめ

本ページでは、「IMO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

本記事は、2021年9月19日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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