はじめに
認可保育園で非常勤として働く、女性の「保育士」によるキャリアレポートです。
ちなみに、その方は、小学校教諭一種免許の資格を持っています。
「保育士」を目指した理由
私は、教員系の大学に通っていたのですが、履修教科の内容が保育士受験の教科と重複している部分が多かったので、独学で保育士試験を受けて資格を取りました。
「保育士」の仕事内容について
私は認可保育園で2年間、0~2歳児の保育室担当をし、1年目は1歳児、2年目は0歳児の担任でした。
0歳児の担任をしていたときは、保育士2~3人で6,7人の子どもを保育していました。
首の据わらない生後2か月から、よちよち歩きの1歳前までの子どもを同じ部屋で保育していたので、発達具合に合わせた生活時間と環境を作るのに苦労しました。
1歳前の担任をしていた時は、保育士2人で6~7人の子ども(1歳になったばかりの子なので、人員が多かったです)を保育していました。
言葉も出始め、元気に走り回る子ばかりでしたが、まだまだ小さいお子さんなので、子どもの身の周りの世話が多いです。着替えや、トイレなど、見守りと手助けをして、自分でできる力や、やる気を育てるように働きかけていました。
保育中は安全のためにも子供が何をしているか常に把握しなくてはならないので、職員同士で見守りをする子供の役割分担をして、立ち位置にも気をつけ、常に気を配っていました。
そして、発達が遅れていたり、お世話が足りないように思える子どもの保護者には、相手が嫌な気持ちにならないように気を付けながら話をしました。(これがすごく難しいです!)
保育以外の時間では、壁面画や子供の製作の準備をしたり、保育園行事の写真注文を集計したり、保育計画や記録を作る仕事があります。子どもが起きている時間はできないので、ほとんど家に持ち帰っての作業をしていました。
「保育士」の1日の仕事の流れ
<0歳児クラス 8時間日勤の場合>
7時50分 自宅を出て、自動車で通勤
8時15分 到着、勤務開始
子どもの受け入れ、視診、保護者からの申し送り
子供それぞれの生活記入表(バーチカルタイプの手帳のような表)に、睡眠、ミルク、排泄などの出来事を全て記入する
9時 各クラス1人の職員が出て、園長・主任と職員会議
子供の発達上段階に合わせて、ミルクをあげたり、寝かせたり、お散歩をする
11時30分を目安に 離乳食、ミルク
12時00分を目安に 午睡
12時30分 午睡、職員は昼食
13時 連絡帳記入・壁面画制作など事務作業
交代で、30分ずつ休憩
14時30分 午睡終了、おやつ
自由遊びで見守りながら、部屋掃除や洗濯等を並行して行う
子供お迎え、保護者に申し送り
17時15分 終業
<1歳児クラス 8時間日勤の場合>
7時50分 自宅を出て、自動車で通勤
8時15分 到着、勤務開始
子どもの受け入れ、視診、保護者からの申し送り
9時 各クラス1人の職員が出て、園長・主任と職員会議
9時20分 うがい手洗いトイレ補助
9時30分 子どもと朝の会(あいさつ、歌、手遊び)
朝の牛乳(100mlくらい)
9時50分 設定保育(前日までに内容を考え、準備しておく)
11時10分 うがい手洗いトイレ補助食事準備
11時30分 昼食
12時00分 後片付け、パジャマに着替えて午睡準備(歯磨き、トイレ)
12時30分 午睡、職員は昼食
13時 連絡帳記入・壁面画制作など事務作業
交代で、30分ずつ休憩
14時30分 午睡終了、着替え、うがい手洗いトイレ補助
15時 おやつ
15時20分 ホールで子ども集会
16時~ 自由遊びで見守りながら、部屋掃除や洗濯等を並行して行う
子供お迎え、保護者に申し送り
17時15分 終業
「保育士」の給料・残業・有給休暇について
月給は約18万円(残業代、通勤・資格など各種手当込み)でした。ちなみに、ボーナスは30万円で、年収は約250万円でした。
家に持ち帰る作業を除くと、正式な残業はほぼありませんでした。
また、担任を持っていても有休休暇はとれました。しかし、既婚者、勤務の長い人が優先して祝日前後に有休休暇を取ってしまうので、新人や独身者は連休を取りづらく、不自由だったことを覚えています。
この仕事で、働いているときに困ったこと
保育士はとにかく手書き、手作りの作業が多い職種です。
保育計画や記録など手書きの書類が多く、文字を書くのが苦手な私にとっては大変な作業でした。
時代の流れに合わせてパソコン作業も取り入れて欲しかったのですが、手書きや手作りを重視する職場だったので、叶いませんでした。
壁面画や工作などにもパソコンを取り入れれば作業時間が減るのになあと思っていました。
改善したかったことは、自分のアレルギーと風邪に罹りやすい体質です。
保育現場は土埃やハウスダストや花粉があふれているので、年中ツライ思いをしていました。どんなに気を付けていても、年に3,4度は子供から風邪をもらい、欠勤してしまうことがありました。(特に、お昼寝中の子供と一緒にうたたねしてしまうと一発でうつりました。)
この仕事や職場でよかったこと
たくさんの子どもの発達がよく分かったので、自分の子育ての時にすごく役に立ちました。
子育ての見通しがつくので、我が子の離乳食や、イヤイヤ期、トイレトレーニングも、苦労はあっても深刻に悩んだりせずに対応できたと思っています。
それに、子育て経験が重宝される仕事なので、出産育児でブランクがあっても復帰しやすい職種だと思います。
また、保育士は高齢者やしょうがい者など、いろんな分野で活躍できる資格なので、条件や仕事を選ばなければ求人は多く、食いっぱぐれのない資格かと思います。
蛇足ですが、世間の人は「保育士=親切で優しい、女子力が高い」というイメージをもっている方が多いようで、職種の話題になると、初対面の方でもだいたい良い印象を持ってもらえます。結婚相手の両親のうけもよかったですし、合コンでも好印象なことが多いみたいです。
「保育士」の仕事エピソード
保育士の専門学校に通わず、独学でペーパーテストにて保育士資格を取ったので、実技面では全然力が及ばず苦労しました。
工作は得意でしたが、専門で学んできた方にはアイディアも準備にかかる時間も全く敵いませんし、いつも苦労しました。
ピアノは趣味程度に弾けましたが、教室に習ったこともなく、バイエルなど見たこともなかったので、年に何度かのピアノ当番がすごく憂鬱でした。
もう一つ、保育士をしていて大変だったのは、結構高いレベルの家事力と女子力が問われることです。
私は実家暮らしで自分で家事をする機会が少なかったので、掃除や洗濯物、子供の汚れ物の管理で、先輩保育士にものすごくダメ出しされて、恥ずかしい思いをしました。
「保育士」の職場恋愛について
職員の男女比に偏りがあるので、職場恋愛はまず無いと思います。(私の職場は30人の職員中、男性職員士が1人しかいませんでした。)
シングルマザーまたはシングルファザーの保護者も独身ですが、当然子供がいますし、周りの方の目が気になり、恋愛対象にはならないです。
職場に出入りする絵本や教材の業者さんと親しくなり、結婚した知り合いはいました。
でも、もともとの知り合い、友人の紹介、合コンという職員が8割以上だと思います。
まとめ ー「保育士」を目指す方へメッセージ
保育士はお給料は安いし重労働ですが、短い期間に子供の成長が目に見えてわかるので、嬉しいこともたくさんあります。
経験を積んでレベルアップを目指しながら、がんばってください!
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