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陸上自衛隊に入隊するには?- 中卒・高卒・大卒・社会人など、年齢・学歴で選ぶ入隊方法

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陸上自衛隊


目次

最大規模を誇る「陸上自衛隊」の歴史や所属人数について

「陸上自衛隊」とは、国民や国土を守るために地上から防衛活動を行う組織です。

「陸上自衛隊」は、1950年(昭和25年)に前身にあたる「警察予備隊」が創立されました。その後、「保安庁保安隊」、「防衛庁陸上自衛隊」、「防衛省陸上自衛隊」と名前を変え、現在の「陸上自衛隊」に至ります。

「陸上自衛隊」は、135,713人の自衛官が所属しており(2017年現在)、これは自衛隊の中でも最大規模です。他2つの組織とどれほどの差があるかというと、「海上自衛隊」は42,136人、「航空自衛隊」は42,939人と、「陸上自衛隊」は他の組織よりも約10万人も多く自衛官が所属しています。

なお、このうち女性自衛官は約7千人で、男性に対する女性の比率は約4.7%(*1)です。

*1:陸上自衛隊|陸上自衛隊は何人ぐらいいるの? 男女比は?
https://www.mod.go.jp/gsdf/faq/about.html

「陸上自衛隊」の自衛官になるには? 年齢・学歴で選ぶ入隊方法

「陸上自衛隊」の自衛官になるには、「自衛官候補生」、「一般曹候補生」、「防衛大学校学生」、「陸上自衛隊高等工科学校」、「防衛医科大学校学生」、「幹部候補生」と大きく分けて6つの方法があります。

中学卒業と同時に目指すことができるのは「陸上自衛隊高等工科学校」、「防衛大学校」、高校卒業から目指すことができるのは「自衛官候補生」、「一般曹候補生」です。「幹部候補生」、「防衛医科大学校学生」は、大学卒業程度の学歴を有するもののみ志望することができます。

ここでは、「陸上自衛隊」に入る方法の概要をご紹介します。自衛隊に入る方法についての詳細は、『国家公務員「自衛官」になるには?防衛省に所属し日本を防衛する公務員』記事にてご確認ください。

》国家公務員「自衛官」になるには?防衛省に所属し日本を防衛する公務員

国家公務員である「自衛官」は、日本の防衛を一手に引き受ける自衛隊の一員で、国の安全を守る役割を果たす防衛省所属の公務員です。本ページでは、「自衛官」になる方法や仕事内容・福利厚生の概要について解説します。

中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法について

中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法は、大きく分けて4つの方法があります。


中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法その1:「自衛官候補生」になる

1つ目は「自衛官候補生」を目指すという選択肢です。

「自衛官候補生」は、任期が定められている自衛官を採用する制度のことで、3ヶ月の基礎訓練を受ければ「2等士」自衛官として活動を始めることができます。大卒から自衛官を目指す道のなかで、最短で自衛官になることができますが、任期制のため終身雇用ではありません。

中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法その2:「一般曹候補生」になる

2つ目は「一般曹候補生」を目指すという選択肢です。

「一般曹候補生」は、陸上・海上・航空の自衛官を育成する制度のことで、基本的には定年となる50代まで雇用されます。一般曹候補生として採用されると、約2年9ヶ月に渡って基礎訓練と教育訓練を受けた後に、「3等曹」として全国の部隊に配置されます。なお、4年目には「幹部候補生部内選抜試験」の受験資格を得ることができ、合格すれば幹部自衛官への道も開けます。

中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法その3:「防衛大学校」に入学する

3つ目は「防衛大学校」に入学するという選択肢です。

「防衛大学校」は、幹部自衛官を目指すための教育大学校で、高等学校卒業程度または中等学校卒業程度(見込みを含む)であれば受験することができます。

「防衛大学校」は4年生の学校で、在学中は学費が無料になる上、学生手当として103,000円が毎月支給、6月・12月にがボーナスに該当する期末手当が支給されます。卒業後は「陸上曹長」に任官され、幹部候補生として「陸上自衛隊」の幹部候補生学校に入校します。

防衛大学校の詳細は「防衛大学校の学生の仕事内容について - 防衛大学校での1日」の記事をご確認ください。

》防衛大学校の学生の仕事内容について - 防衛大学校での1日

将来の幹部自衛官を育成するための学校である「防衛大学校」通称「防衛大」。ここに所属する学生の身分は、「国家公務員」であり、学費は無料、給料を支給されながら勉学に励むことになります。今回は、「防衛大学校の学生の1日」についてまとめました。

中卒・高卒から「陸上自衛隊」に入る方法その4:「陸上自衛隊高等工科学校」に入学する

4つ目は「陸上自衛隊高等工科学校」に入学するという選択肢です。

「陸上自衛隊高等工科学校」は、「陸上自衛官」の育成を目的とした高等学校で、15~17歳までの男子のみが受験することができます。中学卒業と同時に目指すことが可能ですが、毎年10倍を超える倍率を記録する難関学校であり、中学校までの勉強をしっかりとしていなければ入学は難しいとされています。

「陸上自衛隊高等工科学校」は3年生の学校で、「防衛大学校」と同じく学費が無料、学生手当・期末手当が支給されます。卒業後は「陸上士長」に任官され、1年間の教育を経た後に「3等陸曹」となり「陸上自衛隊」の中核を担います。なお、「陸上自衛隊高等工科学校」を卒業することで高校卒業と同じ資格を得ることができます。

大卒から「陸上自衛隊」に入る方法について

大卒から「陸上自衛隊」に入る方法は、大きく分けて2つあります。

大卒から「陸上自衛隊」に入る方法その1:「自衛官候補生」、「一般曹候補生」になる

大卒でも中卒・高卒と同じく「自衛官候補生」、「一般曹候補生」として自衛官になる方法です。「自衛官候補生」と「一般曹候補生」は、どちらも18歳以上27歳未満であれば応募することができます。


なお、民間企業の場合、大卒か高卒かで給与に差があることがありますが、自衛隊では「入隊区分」や「勤続年数」で給与が決まるため、大卒・高卒ともに初任給の額は同じです。

自衛隊の給与に関する詳細は「【自衛隊の給料】自衛官の階級ごとの給料はどれくらい?」の記事をご確認ください。

》【自衛隊の給料】自衛官の階級ごとの給料はどれくらい?

自衛隊(自衛官)の「給料」について解説します。日夜、日本を守る自衛官は、国家公務員であり、他の国家公務員同様、「俸給」と「諸手当」によって給料の額が決まる制度になっています。本ページでは自衛官の給料について階級ごとの情報と「俸給表」について解説します。

大卒から「陸上自衛隊」に入る方法その2:一般幹部候補生になる

2つ目は「一般幹部候補生」を目指すという選択肢です。

「一般曹候補生」は、陸上・海上・航空の幹部自衛官を育成する制度のことで、大卒のみが受けることが可能です。一般幹部候補生の採用試験は、文系・理系大学から進む「一般幹部候補生」、歯学科大学から自衛隊の歯科医官を目指す「歯科幹部候補生」、薬学科大学から自衛隊の薬剤官を目指す「薬剤科幹部候補生」の3つのコースがあります。

各コースともに合格後は、「陸上曹長」に任官されます。そして、一定期間の教育を受けると一般幹部候補生は「陸上3等尉」、歯科・薬学科幹部候補生は「陸上2等尉」に昇任され、幹部自衛官としての道を歩み始めます。

社会人から「陸上自衛隊」に入る方法について

社会人から「陸上自衛隊」に入る場合、26歳未満であれば「自衛官候補生」、「一般曹候補生」を目指すことが可能です。また、大卒で30歳未満であれば「一般幹部候補生」を目指すこともできます。

30歳を超えて居る場合は「予備自衛官」になるという選択肢がある

30歳以上で大卒でない場合は、「予備自衛官」という選択肢もあります。

「予備自衛官」は、有事の際に召集を受けて任務にあたる非常勤の自衛官で、普段は会社員や主婦、アルバイト、自営業などの仕事や立場に就くことが可能です。

「予備自衛官」になるには、18歳以上34歳未満なら応募可能な一般採用と、18歳以上55歳未満かつ定められた国家資格を所有していることが条件の技能採用の2つの選択肢があります。採用後は所定の訓練を受けた後、予備自衛官として登録されます。

「予備自衛官」に関する詳細は「【元自衛官から民間人まで】予備自衛官の歴史と実績について」の記事をご確認ください。

》【元自衛官から民間人まで】予備自衛官の歴史と実績について

「予備自衛官」という言葉を聞いたことがありますか?予備自衛官は元自衛官の方も多い非常勤の公務員ですが、今では民間人への門戸も開かれています。ここでは予備自衛官の概要や待遇、なる方法についてご紹介します。

まとめ

今回は、「陸上自衛隊」の役割や入る方法についてご紹介しました。

「陸上自衛隊」を目指す際には、年齢や学歴によって入隊方法をいくつかの選択肢から選ぶことができます。事前に選択肢を知っておくことで、「どのようにして陸上自衛隊を目指すのか」を考えることができるほか、その後のライフプランも考えることができます。この記事が、あなたにとってよりよい選択肢を見つけるための役に立っていれば幸いです。

本記事は、2018年10月18日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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