世界で公務員が多い国は?公務員の数の国際比較

日本ではしばしば「公務員の数が多過ぎる!」と指摘されることがありますが、実際に世界の国々の公務員の数はどれくらいなのか、人口千人あたりの公務員数などの指標を用いてご紹介します。

世界の国家公務員の数は? – 公務員数の国際比較

公務員の数の国際比較については、内閣府経済総合研究所(ESRI)が2005年に発表した報告書があります。

この報告書では、日本、イギリス、フランス、アメリカ、ドイツの5ヶ国について国家公務員、地方公務員の数や待遇について調査した結果がまとめられています。

この調査では、公共セクターとして分類される組織の職員数をできるだけ幅広く捉える必要から、公務員として数えるのは本府省職員や地方自治体職員だけではなく、公社公団や、政府系企業、地方公社や地方公営企業職員も含めるように設定されています。

今回はそのうち「公務員の数」の項目に注目して、解説します。

国家公務員については「行政機関・議会・司法」と「国防省・軍人」「公社公団」「政府系企業」という区分を行って人数が整理されています

地方公務員については、「行政機関・議会」、「地方公社・公営企業・その他」という2つの区分を行い、各国によってそれぞれの公務員の名称やどこまでが公務か員という認識は少しずつ異なりますが、この区分に従って整理されているようです。

なお情報は2005年に公開されたものですので、その点もご留意ください。

▼参考:内閣府 経済総合研究所「公務員数の国際比較に関する調査 報告書」(2005年)
http://www.esri.go.jp/jp/prj/hou/hou021/hou21.pdf

国家公務員数が最も多いのは「フランス」(*地方公務員は含みません)

調査対象の5ヶ国のうち、最も「国家公務員」の人数が多かったのはフランスで、約315万人でした。人口千人あたりの国家公務員数は、53.1人です。

2番目に多かったのはイギリスで約292万人、人口千人あたりでは48.7人でした。数として3番目に多いのはアメリカの約290万人ですが、人口千人あたりに換算すると最も少ない9.9人になり、人口に対してアメリカの国家公務員は少ないということが言えます。

4番目はドイツの約184万人ですが、人口千人あたりでは22.3人とアメリカより高い水準であることがわかります。

5ヶ国中最も国家公務員数が少ないのは日本であり、約160万人で、人口千人あたりの割合は下から2番目の12.6人でした。

このように、国家公務員数を各国で比較すると、日本の公務員数や人口あたりの割合は、多いというよりはむしろ少ない方だということが言えます。

地方公務員数が最も多いのは「アメリカ」

調査対象国5ヶ国のうち、最も「地方公務員」の数が多かったのはアメリカで、約1876万人と桁違いの多さでした。アメリカは比較的、国家公務員については特別多くなかったのですが、各州に所属する地方公務員がとても多いということが言えます。人口千人あたりの地方公務員数は64人です、

2番目に地方公務員が多かったのは、ドイツの390万人でした。人口千人あたりでは、47.3人が地方公務員という割合です。

3番目は日本で、約378万人が地方公務員です。人口千人あたりの割合は29.6人と、割合でいうと5ヶ国中最も少ない水準です。

4番目はイギリスの約293万人、人口千人あたりでは49人、5番目はフランスの約253万人で、人口千人あたりでは42.7人でした。

国家・地方公務員を合わせて最も公務員数が多いのは「アメリカ」

国家公務員と地方公務員数を合わせて最も公務員数が多かったのは、地方公務員数がダントツで多いアメリカで、約2166万人でした。

しかし、人口千人あたりの公務員が多かったのは、フランスで95.8人です。フランスでは、10人に1人弱が公務員という計算になるので、いかに公務員の割合が多いかが分かります。

調査結果をみると、国家公務員が多い国は地方公務員が少ない、反対に地方公務員が多い国では国家公務員の割合が少ないという傾向があるようです。

国主体の行政なのか、地方主体の行政なのか、公務員の数から国家の成り立ちも見えてくるかもしれません。

まとめ

このページでは、公務員の数の国際比較として、2005年の内閣府経済総合研究所の報告書をもとに日本、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツの公務員の数と、人口千人あたりの割合をご紹介しました。

日本ではしばしば公務員の数が多いことが批判されますが、国際的に見てみると、とりわけ特別に多いというわけではなく、むしろ少ない水準だということが言えます。

ただし、だからといって日本の公務員を増やした方がいいかというと、財源には限りがありますし、そうは言いきれない部分もあります。

日本の公務員の現場では、非正規職員の増加により、官製ワーキングプアなどの問題も出てきていいます。

2020年4月には「同一労働同一賃金」も本格的に制度としてスタートしますので、単純に公務員の数だけに捉われない待遇や働き方の改善も期待されます。

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本記事は、2020年3月21日時点調査または公開された情報です。
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