日本語学校で働く「日本語教師」の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「福岡県」にある日本語学校で働く「日本語教師」(女性)に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

「福岡県」にある日本語学校で働く「日本語教師」(女性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:日本語教師 / 神奈川県にある日本語学校
性別:女性
雇用体系:非常勤講師
所有資格:日本語教師養成講座420時間修了

「日本語教師」を目指した理由

海外に行った際に日本の文化を外国人に聞かれて、きちんと説明が出来なかったことが恥ずかしく、日本人でありながら、きちんと外国人に日本語を説明できなかったり、日本の情勢や文化、歴史等を聞かれて、順序立てて説明できるスキルが欲しくて、日本語教師の資格を取得しました。

私自身、外国が好きで、外国人と話をすることも興味があり、相手の国の文化を知って、その国の言葉を理解することがお互いの理解と友好につながると深く思ったことがきっかけです。

「日本語教師」仕事内容について

日本語教師の仕事は初級、中級、上級と主に現地の高校を卒業して日本の大学や専門学校を目指している学生がほとんどです。 しかし、学生のほとんどが授業が終えた後にアルバイトに向かい、学校だけの時間や空いた時間でしか勉強時間が取れない学生がほとんどでしたので、お昼休みやちょっとした時間にも分からない点や授業での内容、お話をして会話の練習等をしていました。

「みんなの日本語」の教材を用いて授業を行います。 日本の文化にも触れてもらいたいので、上級者には新聞のトピックを教材に用いて、現在の日本の情勢を知ってもらったり、討論(自分の意見を言う)にも使っていました。

海外の学生はとても活発で、自分の意見をはっきり言います。 18歳で遠く母国を離れて、日本にしっかりとした目標を持って留学してくる学生なので、本当に一生懸命でした。 自分達で自炊をして、先生を自宅に招待してくれたり、歌や踊りが得意な学生、本当に個性あふれる学生ばかりで 無事に目標の大学に入学できたときは、親子心並に感無量になりました。

一人ひとりを気にかけ、また1年か2年という限られた時間の中で学校に入学しないとビザの問題もありますので 大変ではありますが、時に楽しく、共に泣いたり、笑ったりと非常に遣り甲斐のある仕事だと思います。

「日本語教師」の1日の仕事の流れ

7時 自宅を出て学校到着
8時 プリントや教材を準備
9時〜9時50分 授業(1コマ50分)
9時50分〜10時 休憩
10時〜10時50分 授業(2コマ目)
10時50分〜11時 休憩
11時〜11時50分 授業(3コマ目)
12時〜13時 お昼休憩(60分)
13時〜13時50分 授業(4コマ目)
13時50分〜14時 休憩
14時〜14時50分 授業(5コマ目)
14時50分〜15時 休憩
15時〜15時50分 授業(6コマ目)
15時50分〜16時 休憩
16時〜16時50分 授業(7コマ目)
※週によっては午前のみ午後のみ担当。他の先生が受け持つこともあります。
17時 終了
17時〜17時30分 掃除
17時30分〜18時 出欠、明日の授業の内容、連絡事項等

「日本語教師」の給料・残業・有給休暇について

非常勤でしたので、1コマ1,600円〜1,800円でした。ボーナスはありませんでした。 準備等コマ数以外にも準備の時間が必要であり、時給にしますと1,000円ぐらいになるのではないかと思います。 学校の掛け持ちもしておりました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

1クラスの人数が30人から多い時で40人程いますので、レベルがバラバラである程度、母国で勉強してきた学生とそうでない学生はテストに何度も落ちたりと 試験を何度も受けさせられて、結果日本語が嫌いになる学生もいました。 なんのために日本に留学してきているのか、将来の目標な何なのかと勉学だけではなく、メンタル面もサポートをする必要がありました。


結局先生の裁量と一人一人にかける時間も限られてきているので、将来的に保健の先生のように、メンタル面もサポート出来、学生が何でも相談できるような 環境の学校が出来れば、日本に来日して勉強したいという優秀な学生も増えてくるのではないかと思います。

この仕事や職場でよかったこと

私が日本語教師をしていた時代はまだ苦学生が多く、みんなアルバイトで学費や親に仕送りをしてる学生もおり 本当に一生懸命で、彼らをみていると私も勇気をもらい、毎日本気でした。

課外活動もアルバイトばかりで、なかなかそういう機会もないので、みんな子供のような笑顔で、こちらも本当に心が和みました。 お休みで帰国した際には、現地の珍しいお土産を買ってきてくれたりと本当に嬉しかったです。 10年以上経った今でも一人一人の学生の顔も思い出しますし、元気でやっているかなぁと思い出すこともあります。

「日本語教師」の仕事エピソード

学生の一人がアルバイトで指を切断し、アルバイト先から学校に連絡が入り、ちょうど私が中国語を話せたもので、通訳に呼ばれて 一緒に救急車に乗って、救急病院に付き添いました。手術と入院など、その学生があまり日本語を話せないものでしたから、 頻繁に通って、精神面と勉学が遅れることも気にしていましたので、病室で日本語のテキストを持って、復習を一緒に行ったりしました。

3ヵ月に及ぶ入院でしたが、学生もとても頑張りましたし、こんな遠い日本で大けがをして、親にも心配をかけるから知らせたくないという言葉に 胸が痛む思いでした。命に関わらなかったことが幸いですが、今でもこの学生は深く記憶に残っています。

「日本語教師」の職場恋愛について

日本語教師の仕事はほとんど女性ばかりの職場ですので、実際男性の先生がとても少ないです。 ですので、職場結婚は皆無と言ってもいいです。

出会いのを求めるのであれば、やはりサークルや職場以外の個人的な活動で出会いを求めないと難しいと思います。 学生が卒業した後に元教え子と結婚した先生も2名程いらっしゃいました。 学校の先生と通訳の外国人の結婚も1名いらっしゃいました。いずれにしてもこの業界の結婚、出会いは女性の職場でもありますので 機会があまりありません。

まとめ ー「日本語教師」を目指す方へメッセージ

大変ですけど、とても遣り甲斐のある仕事だと思います。是非海外から来る学生に日本を好きになってもらえるような授業をして頂きたいです。

本記事は、2020年4月24日時点調査または公開された情報です。
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