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「国立大学病院との合同会社」で働く「保健師」の仕事内容・給料レポート

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目次

はじめに

「国立大学病院との合同会社」で働く「保健師」のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:保健師 / 国立大学病院との合同会社
性別:女性
雇用体系:非正規雇用(派遣社員)/ 常勤
所有資格:看護師、保健師、第一種衛生管理者、MOS2013

「保健師」を目指した理由

母の友人に「保健師」がいて、小さいころから「保健師」の仕事についていろいろ話を聞いており身近な職業でした。看護職の中でも結婚後も家庭と両立しやすいと思い「保健師」を目指しました。

「保健師」の仕事内容について

私の場合は、企業の健康管理室に勤務後転職し、特定保健指導に特化した会社で働きました。仕事内容は全国健康保険協会から委託を受け、特定健診後の健診フォローと受診勧奨が主でした。

年度初めに各事業所で特定健診を受けて頂き、その結果が6月以降に上がってきます。健診結果から国の定める検査数値に引っかかった人をピックアップします。それから直接手紙や電話で対象者ご本人に連絡を取り、特定保健指導の面談のアポイントメントを取ります。場所は対象者さんんの勤務先か、弊社面談室を利用します。

基本は約束の日にこちらから勤務先に訪問し30分の指導を行います。生活習慣の改善を目的としているので、目標体重やそれに向けた減量計画などを一緒に立案します。

その後動機づけ支援の方は3か月間、積極的支援の方は6か月間メール・電話・手紙などで体重報告や減量計画の修正、モチベーションの維持のためにお話を聞いたりしながらフォローしていきます。

「保健師」の1日の仕事の流れ

9時30分 自宅を出て地下鉄で通勤する
9時50分 会社に到着
9時55分 パソコン起動 9時出社の早出の人から担当対象者さんから電話連絡など来ていないか確認
10時05分 朝礼
10時10分 業務開始 メールチェック 手紙などの郵便物処理
12時00分 お昼休憩(60分)
13時00分 業務再開 予約が入っていれば対面面談、電話面談実施      
電話や手紙で継続支援、新規面談予約の調整、面談時使用するパンフレットの作成  手紙の場合は手書きでメッセージを添える
16時00分 郵便局へ書類をまとめて持っていく      
対象者さんへの案内ハガキ、継続支援手紙、パンフレットなどを郵送する
18時00分 上司へ業務報告、(面談件数や新規・継続支援の内容方向)
18時50分 書類整理、パソコン整理
19時00分 終業
19時05分 施錠し退社
19時10分 会社を出て地下鉄で帰宅

「保健師」の給料・残業・有給休暇について

月給約26万円(残業代別)ボーナス無し、資格手当5千円で 年収340万円前後でした。

対象者さんが中小企業勤務の方が多く、日中連絡がなかなか取れず18時以降に集中することがありました。19時以降に鳴った電話は取らなくてよい決まりでしたが、それ以前の電話対応などで遅くなったりすることはありました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

特定保健指導の経験者でしたが、入社時に会社の方針やおおまかな指導の流れ・ポイントなどが規約などでまとめておいてもらいたかったです。指導内容は個々人に一任されており、「保健師」・「管理栄養士」それぞれで自分のスタイルで指導をされていました。


休暇などで担当対象者さん以外の継続支援を行う場合もあり、よくいつもの○○さんはこう言ってたなど対象者さんから指導が統一されていないと苦情がありました。

特に「保健師」と「管理栄養士」と異なる職種で同じ特定保健指導を行うので、食い違いなどがみられました。「保健師」は看護学の視点で「管理栄養士」は栄養学の視点でとらえるので、それをうまく混ぜ合わせれたら良かったのではと思います。

この仕事や職場でよかったこと

国立の大学病院との合同会社だったため、母体がしっかりしていたので経営が安定していました。 雇用自体は大学病院の職員という扱いだったので、非正規雇用でしたが公務員として勤務していました。

大学病院の研究目的でデータ収集をすることもあり、看護師時代の看護研究の知識・経験を活かすこともできました。「保健師」になると看護研究などからは遠ざかると思っていたのですが、良いポジションのまま臨床研究も行うことができ恵まれていました。

「保健師」の仕事エピソード

特定保健指導は面談を行う場所が重要です。健診結果はとてもデリケートな個人情報なので、必ず対象者と二人の落ち着いて面談できる場所を確保しなければなりません。 しかし実際には訪問する企業が中小企業が主なため、応接室を備えていなかったり、従業員も少なく対象者おひとりしか事業所にいないこともありました。

建設関係の方の場合、面談先が工事現場を指定されることがありました。工事現場では簡易のプレハブ休憩室しか無いためプライバシーを守ることができず、対象者さんの車の中で指導したことがあります。仕事で身元もはっきりした方とはいえ、初対面の男性の方と二人きりの状況で時々身構えることもありました。

「保健師」の職場恋愛について

職場恋愛はありませんでした。14名在籍(保健師・管理栄養士)した中で男性は既婚の管理職の方おひとりでした。「保健師」の職場結婚は行政以外は少ないのではないかと思います。

職場以外の出会いは友人・知人の紹介や結婚式などで知り合うことが多いようです。お相手の職業は同じ医療関係や警察・消防などの公務員の方が多いです。

また、特定保健指導や特定健診で訪問指導した際の対象者さんとご結婚された方もいます。指導を通して3ヶ月~6か月のスパンでやり取りをするので親しくなったというケースもありました。

まとめ - 「保健師」を目指す方へメッセージ

「保健師」は人気の職業ですが、特に「企業保健師」の場合法律で「保健師」の配置が決められていないためコスト削減の対象になりやすいです。正規雇用は少なく契約社員や非常勤扱いになることもよくあります。ただし勤務先でかなり状況は変わるので、保健師経験が無ければまずは契約社員などで下積みを積む必要があります。その上で経験を活かし条件の良い職場へ転職する「保健師」が多いです。

病院と違い、じっくり長く対象者さんと関わることができ、行動変容を促せた際は予防医療が行えたという充足感を得ることができやりがいのある職業です。ぜひ「保健師」に興味があればチャレンジしてください。

本記事は、2022年9月17日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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