マスク着用の義務
アメリカは州によってコロナ対策がかなり異なります。例えばアリゾナ州の場合、今年の5月1日から、ワクチン接種完了者は原則として、マスク着用及びソーシャルディスタンシングの保持は不要になっています。そのため屋外でマスクをしている人はまず見かけませんし、建物の中でも70−80%の人たちはマスクをしていません。
しかし運輸保安局(Transportation Security Administration:T S A)からの命令で公共の交通機関を利用する際、最低でも来年の1月まではマスク着用が義務化され、空港利用者だけでなく空港内で働いている人も、空港建物内にいる全ての人にマスク着用を求められます。
空港内で着用できるマスクの種類も決められていて、バンダナ、スカーフ、スキーマスク、メッシュ素材やレースタイプの生地で作られたものや通気口のあるマスクは、使用が認められていません。
マスクは空港内の売店で買う事もできます。使い捨てのマスク二枚と除菌ジェル、除菌シートのセットが$16.50(約2000円)で販売していました。それ以外にも、空港内にマスクの自動販売機が設置されていて、マスクを持っていないので空港で買おうと思っていたが、売店が営業時間外で買えなかったなど、マスク着用したくない人の言い訳に対しても、例外を認めない姿勢で対応しています。
空港内ではマスク着用以外にも、6フィート(約1.8メートル)のソーシャルディスタンシングが求められていました。通路に看板が設置されていて、空港利用者に注意喚起を呼びかけていましたが、混雑のためかそこはあまり守られてはいませんでした。
空港内のレストランのコロナ対策は店によってまちまちで、以前より頻繁にテーブルを拭くようにしていましたが、座席まで消毒しているところは見かけませんでした。
プラスチックの仕切りがあるのはレジ周辺だけで、レストランの座席の間隔は狭く、日本のような黙食の習慣もありません。なのでもしレストランで食事をする必要がないなら飛行機の搭乗手続きが始まるまで、ゲート付近のなるべく混んでいない席に座って飛行機を待つのが、この時期は一番安全ではないかと思いました。
セキュリティチェック
アメリカの空港保安検査場で働く職員は、元軍人や警察官だった人が多く働いています。そのため普段から声が大きくて結構こわかったりするのですが、今回はいつもよりさらにピリピリした印象を受けました。
コロナ禍でもたくさんの人と接触しなければならないうえ、コロナ対策の新たなルールが設けられ、旅行者へ細かな呼びかけも必要になり、疲れてイライラしていたのかもしれません。それ以外にも職員へワクチン接種が義務化されたことが、空港内の職員の間で深刻な問題になっています。
現在アメリカでは、職場や職種によってワクチン接種が義務付けられています。空港の保安検査職員もワクチン接種義務化の対象で、最低でも1回目の接種を11月22日までに終わらせなければならない事になっています。
ワクチン接種は、職員の安全と感染拡大を防ぐために必要な措置だと思います。しかし職員の中には、もともとワクチンに対して不信感を抱き、接種を見合わせている人も大勢います。
現在はまだ、陰性証明書を週1回提出すれば、働き続けられるようですが、いずれワクチン接種を済ませていない人を、雇用し続けられないという事態にもなりかねません。その時、ワクチン義務化で選択の自由を侵害される事に、抵抗を持つ保安検査職員たちの大量離職が起これば、人手不足のため手荷物検査状に大行列ができてしまい、フライトに影響をきたすかもしれないなど、今後の不安は払拭できていません。
まとめ
アメリカでは、コロナ感染者がいまだ増加傾向にあるものの、飛行機を利用する旅行者が急増加しています。空港内の安全対策は完璧にはほど遠く、旅行中の感染予防は自己責任が求められています。楽しいことが待っている反面まだまだ気が抜けない、そんなアメリカのホリデーシーズンです。
参考資料サイト
https://ja.oneworld.com/covid-19/oneworld-together
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