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グループじゃんけんのねらい! - 遊び方と教師が意識するポイント

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目次

グループじゃんけんとは?

グループじゃんけんは、グーチョキパーの拳を手ではなく、身体全体で表現します。

何の拳を出すかグループの友達と相談して決め、その結果にしたがって拳をだし、相手チームと競い合うゲームです。

一般的に目安としては4歳児2月頃から5歳児4~6月頃に取り上げることが多い遊びです。

最初は3~4人のグループで始め、慣れてきたら5~6人のグループで行うようにします。

少しずつ人数を増やしていくことで、相談の経験も無理なく進めることができます。

グループじゃんけんを始めるまえに・・・

グループじゃんけんをするためには、個人で身体じゃんけんができることが前提になります。

グーは両足を揃えて手は胸の前によせてグーor交差、チョキは足を前後に開いて両手は合わせて上に、パーは両手両足を開きます。

身体じゃんけんにするのは、グループの中で子どもが「あ!間違えちゃった」と咄嗟に拳を訂正しようとする動きを防ぐためと、じゃんけんの動きを大きくすることで、他のグループにも何の拳を出しているかを分かりやすくするためです。

個人vs個人や個人vs保育者で、事前に身体じゃんけんを沢山しておきましょう。

グループじゃんけんのねらい

グループじゃんけんは何のためにするのか?

グループじゃんけんには大きく5つの『ねらい』があります。


1)友達と共通の目的に向かって話し合いながら遊びを進める楽しさを感じる。

2)話し合いというのは、自分の意見をいうだけでなく、相手の意見も聞かなくてはならないことが分かる。

3)話し合いで決めたら、自分の意に沿わなくても我慢しなければならないことがあることを知る。

4)グループの結束感を高めていく。

5)数量に関心を持つようになる。

グループじゃんけんの遊び方

では実際に子ども達がグループじゃんけんをする際、教師が準備しておくこと、具体的な遊び方について紹介していきたいと思います。

教師が準備すること

1)保育室のほぼ中央にビニールテープで2~3mの横線2本を約1.5m離して貼っておく

2)勝ち負けや拳が揃った状態に合わせてポイントを与える際に子ども達に渡す対価となるもの

(子ども達が自分のグループが何ポイントあるか目に見て分かりやすいよう、牛乳パックのトロフィーやご褒美になるようなマグネットを渡しても良いですね♪)

遊び方

1)グループのメンバーでグーかチョキかパー、どれを出すか1つに決める

2)2~3mの横線にグループごとに並ぶ(互いのチームが向かいあうように)

3)『グループじゃんけんじゃんけんポイ♪』でグループ全員で1つに決めた拳を身体じゃんけんのポーズで表す

4)ゲームを終えた時点で教師が勝ち負けを判断し、ポイントを与える

5)ゲームをリーグ戦で繰り返していく

6)最終的に、どのグループがどれだけポイントを取れたかを比較する


勝ち負けの基準

ゲームを終えた時に、グループの子ども達の身体じゃんけんのポーズを見ながら、グループ全員が同じポーズで揃えられているか、じゃんけんの勝ち負けとしてはどうかを基準に勝敗を判断していきます。

勝敗のパターンとしては以下の3つになります。

1)両グループとも拳が揃っている時はじゃんけんに勝てば2ポイント、負けても1ポイント

この場合は、相談することに重点が置かれているので、負けたグループにもポイントが入ります。

2)両グループとも拳がそろっていて、じゃんけんが引き分けの時は、1ポイントずつ

3)両グループの拳が揃っていない時は0ポイント

1つのチームが0ポイントであれぱ、相手のグループはどんな拳でも揃っていれば2ポイント入ります。

相談することに重点がおかれていますので、拳が揃わなければ0ポイントなのです。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント

グループじゃんけんをするにあたって、教師が意識して援助することはどのようなことがあるのかについて紹介していきます。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その1:始める時期の見極めをする

相談することや、1つのことを皆で決めよう!という意識が育ってきていないと、グループじゃんけんをする意味がありません。

子どもの実態に合わせて、良い時期に適切な遊びに出会うことで良い体験を得ることができます。

記事の冒頭、一般的な目安としては年長1学期をオススメしていますが、「私のクラスの子ども達は相談なんて無理だな・・・」と思った場合には、始める時期を少しずらしても構いません。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その2:皆で参加する意識を持てるようにする

待っているグループも「グループじゃんけんじゃんけんポン♪」の声掛けは学級全体でできるようにすると盛り上がり感がでます。

また、‟グループじゃんけんをしている子どもが拳を途中で変えることがないか”を教師1人で見るのが難しいこともあります。

そこで、待っているグループの子ども達にも「どっちのグループが勝つかみんなしっかり見ていてね~!」と声掛けし、待っている間も参加意識を持てるようにすると良いでしょう。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その3:拳が揃ったこと・相談が成功したことの価値を十分に認める

この遊びはじゃんけんではありますが、あくまでも、『グループ内で相談すること』『相談で決めたことを忘れないようにすること』を重視している遊びです。

ですから、「グループじゃんけんじゃんけんポン♪」でグループのメンバー全員が同じ拳を出して動きを揃えられていた時には「みんなで相談したことを誰も忘れなかったね!相談成功だね!」と十分に認めていくようにしましょう。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その4:途中で拳を変えた子・間違えた拳を出した子を周りが責めることのない雰囲気づくりをする

グループじゃんけんをしていると、特に最初のうちは途中で拳を変えたり、1人だけ違う拳を出す子もいるかと思います。

その際、周りの子どもが「~ちゃんのせいで揃わなかった!!」という思いを抱くかもしれません。

確かに、拳を変えようとした子の動きは良くなかったかもしれませんが、拳を変えようとしたということは「みんなと同じものを出したかった」という思いがあったからこそです。


その思いを教師が分かりやすく周りの友達に伝えていくことが必要です。

また、間違えた拳を出した子がいた場合も、間違えた理由がその子だけの問題ではないかもしれません。

何の拳を出すのかグループの一部の子だけで決めていて、グループ内のメンバー全員に伝わっていなかったということもありますよね。

教師は「グループ仲間全員が何を出すかちゃんと分かっていたのかな?」「最後に全員で何を出すのか確認はしたかな?」と周りの子にも改善するところはなかったか考えられるように投げかけていくようにすることが大切です。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その5:話し合いの会話を注意深く聞く

グループの話し合いの会話に耳を傾けていると、グループによっては自分の意見を積極的に言える子が毎回「じゃあグーにしよう!」と何を出すか決め、周りの子は「うんうん」と賛同しているだけのこともあります。

そこで教師はグループ内での力関係も気に留め把握しておくことが大切です。

友達の考えに賛同してばかりの子には『自分の考えを周りに取り入れてもらう嬉しさ』を感じられる機会を作ってあげたいですよね。

逆に積極的に意見が言える子には『人に合わせることの必要さ』も経験できるような機会を作っていくことが必要になってきますよね。

次回の相談の時には「いつも~くんが決めてばかりみたいだけど、他のみんなはそれで良いの?」と、子ども達に考えなおすきっかけを作ってあげるのも1つの援助だと思います。

グループじゃんけんで教師が意識するポイント その6:待ち時間を少なくするための工夫を考える

このゲームを2グループずつすると、他のグループの幼児を待たせることが多くなりますので、1度に2グループずつ、合計4グループで行う方法もあります♪

(その場合は2~3mの横線を2本ずつ、合計4本引いて準備しておきましょう)

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は年長組の子ども達にオススメの『グループじゃんけん』について紹介してきました。

友達と相談する経験を積み重ねていくと、自分の考えを伝えたり、相手の思いを聞いたりすることができるようになっていきます。

また、相手の考えに合わせることが必要なこともある…色々なことを学んでいくことができますね。

就学前の子ども達に経験しておいてほしいことの1つ『相談』を、学級のみんなで楽しめる遊びの中で経験できるよう、ぜひ保育計画の中に取り入れてみてくださいね。

参考資料

幼稚園の教育課程と指導計画 著:西久保禮造

本記事は、2023年8月5日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研チーム Maruです。主に公務員や行政関係のニュース記事をお届けします。

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