子ども達が楽しみにする行事の1つに『園外保育』があります。
保育者にとっても、子ども達と普段と異なる環境に出て子ども達と1日を過ごすことができるため、安全面での配慮はもちろん必要ですが、どちらかというと楽しみにできる園行事の1つではないでしょうか。
園外保育を行うにあたり、事前にしておくことが必要なのが『下見』です。
今回は園外保育の下見をなぜする必要があるのか、下見に行く際にはどのようなことをチェックしておく必要があるのか、私の経験も含めてご紹介していきたいと思います。
園外保育の下見をする目的
それでは園外保育の下見を何のためにするのか、下見の目的については大きく3つあります。
1)園外保育当日の時程を決めるため
今はネットで事前に調べると、園から目的地まで車や電車を使いどのくらいの時間がかかるかということはおよそ予想がつくと思います。
ただ、見学所要時間については実際に目でみた方が時間の計画を立てやすいです。
『このエリアはどのくらいの時間をとるか』『このフロアは子ども達には少し難しいから通過してもよい場所だろう』など、子ども達の実態と年齢に合っているものかどうかを考慮しながら、具体的に時程を決めていくことができます。
2)危険箇所がないか把握するため
園外保育の目的地に、子ども達にとって危険な箇所がないかを確認しておくことも重要です。
私が園外保育で行った先の公園には大きなアスレチックがありました。
家族で遊びに行って保護者と共に楽しむ分にはよさそうであっても、多くの子ども達が一斉に遊びに行くにはふさわしくないような小学生向けのアスレチック等があるところもあります。
園外保育の計画としては、ここは怪我が起こるリスクが高いと判断できたため、事前にルートからはずしておくことができました。
▼3)新しく変化しているところがないか確認するため
園外保育の目的地は、園の場所から考えると、ある程度数は限られてくると思います。
その場合、学年ごとに毎年行く場所が決まっている園や、数年おきに同じ場所に行く園もあるでしょう。
園外保育の下見に行く際、時々「この園外保育先は行ったことがあるから、トイレや館内の構造も大体わかっているし、下見は行かなくても大丈夫かな・・・」と下見に行かない保育者がいることも稀にあります。
しかし、リニューアルをしていたり、逆に取り壊されているエリアや工事中で使えなくなっているエリアがあったりと、園外保育の目的地にも変化は起こります。
最新の情報を得て、現状把握しておくためにも園外保育に行くすべての先生で下見に行くのが良いでしょう。
下見のチェックポイント
では具体的に下見に行った際、どのような点を必ず確認しておく必要があるのかについて紹介していきたいと思います。
駐車場から目的地までの通り道
駐車場や駅から目的地までの道のりは、子ども達が安全に歩いて移動できるルートを選んでおくことが大切です。
横断歩道の場所、歩道の有無を確認し、子ども達がスムーズ移動できるようにしてあげると良いですね。
私が当時バス遠足を計画していた際、「雨だった場合は駐車場のどこでバスから降ろしてもらえるのか」「館内の入口付近にバスを横づけしてもらえるのかどうか」についても確認しておいて良かったことがありました。
トイレの場所と数
トイレは場所によって、数が多かったり少なかったり、洋式和式の比率についても異なるところです。
特に今は和式トイレを使えない幼児の方が多いので、洋式の数を確認しておくことは重要でした。
全員でトイレに行くタイミングは、現地到着後の見学前・お弁当前・お弁当後・見学終了後出発前になるのが一般的だと思うので、個室の数が多いところ・使いやすいところを決めておくとよいでしょう。
集合写真を撮る場所とタイミング
園外保育に行くとお決まりの集合写真撮影。
集合写真を撮るのに最適な場所とタイミングをいつにするのか決めておくとよいでしょう。
到着後、万が一途中で体調不良で早退してしまう子が出る可能性もゼロではないですし、クラスごとに全員がまとまっているという点では、だいたい到着してすぐに撮っておけるとタイミングとしてはスムーズに行くのでオススメです。
弁当を食べる場所
昼食をどこでとることができるかを決めておくことも必要です。
屋外の場合はある程度場所も広く、シートを広げやすいですが、屋内施設の場合はだいたい昼食を食べることができる場所が限られています。
その場合、時間を団体ごとに指定されている場合もあるので、予約が必要な場合は早めに忘れずに予約をしておきましょう。
私が雨天案で行った園外保育先は、昼食場所の使用時間が団体ごとに30分間と決められていたところもあったので、当日はおにぎり弁当等、食べやすいお弁当にしてもらうよう保護者にお願いをしたこともあります。
昼食の場所と時間を確認しておくことで、事前に保護者に協力依頼する内容が分かったことは良かったという経験もありました。
危険箇所の把握と行かないエリアの確定
園外保育先で、子ども達にとって危険なところはないか、怪我のリスクが高まるような遊具はないかを確認しておきましょう。
また、博物館などで展示内容のレベルが難しいところはあらかじめコースから外しておくようにする等、計画の参考にできますので、展示内容についてもよく見ておきましょう。
私が園外保育で行った先の子ども科学館は、エスカレーターが設置されていました。
館内施設の場合は2階建て以上の場合、だいたい階段を使用すると思いますが、中にはエスカレーターが設置されている施設もあります。
園外保育で行く場合は子どもが勝手に乗ってしまうことのないように要注意ポイントとして把握しておく必要があります。
手伝い・付き添い保護者に立っておいてもらう場所
子ども達だけで行く園外保育の場合、付き添いで手伝いをしてくれる保護者が来てくれる園もあると思います。
見学エリアの出入口が複数箇所ある場合、この付き添いで手伝いをしてくれる保護者にどこに立っていてもらえば良いのか決めておくとよいでしょう。
見学エリアの中から子ども達が勝手に出ていってしまうことがなければ、迷子になることはなく、子ども達に自由見学時間を作ってあげることもできます。
当日の団体数の確認
事務所や受付で当日の園外保育の団体数についても確認しておきましょう。
園外保育の時程としては、他の団体もさほど変わることはないと思います。
特に昼食の時間帯は、混雑が予想されますし、あらかじめ30分早めに弁当を食べ始めるようにしておこう、見学の際は人の少ない奥のエリアから先に行っておこうなどと計画を練る参考にもできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は園外保育の下見の目的とチェックポイントについてご紹介してきました。
子ども達がとても楽しみにする園外保育、安全にかつスムーズに行って帰ってくることができるように、保育者達が下見をしておくことが大切ですね。
また、下見の際に園外保育先のパンフレットももらっておき、保育室に掲示しておくと子ども達が期待感を持てるのでオススメです。
ぜひ、楽しい園外保育になるよう参考にしていただけたら嬉しいです。
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