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文部科学省所管の独立行政法人「国立文化財機構」に就職するには?

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目次

はじめに-「国立文化財機構」とは?

「国立文化財機構」は、下記の4つの博物館を設置して有形文化財を収集・保管して国民の供覧に供しています。

1)東京国立博物館
2)京都国立博物館
3)奈良国立博物館
4)九州国立博物館

さらに、「国立文化財機構」は、先の4つの博物館に下記3つの施設を加え、7つの機関によって文化財に関する調査および研究を行っています。

5)東京文化財研究所
6)なら文化財研究所
7)アジア太平洋無形文化遺産研究センター

「国立文化財機構」のプロフィール

設立:2007年4月1日
予算:1,047億1,381万3,740円(2015年3月31日現在 資本金)
組織:文部科学省所管
所在地:東京都台東区上野公園13番9号
公式ホームページ:http://www.nich.go.jp/

「国立文化財機構」の事業内容

「国立文化財機構」の事業内容を、5つのポイントに分けて、ご紹介します。

ポイント1:有形文化財・美術工芸品の収集業務

1つ目は、「有形文化財・美術工芸品の収集業務」です。

この業務は、貴重な財産である有形文化財・美術工芸品を収集・保管・展示する際に、これらを保護するため、国宝・重要文化財や、散逸・海外流出・滅失毀損等の損失を防ぐべき価値の高い作品に着目し、収集活動を行う業務です。

ポイント2:有形文化財・美術工芸品の管理・調査業務

2つ目は、「有形文化財・美術工芸品の管理・調査業務」です。

この業務は、「国立文化財機構」が購入や受寄した有形文化財・美術工芸品を適切に管理し、これらを調査・研究し、展覧事業等にて蓄積した幅広い研究成果を示す業務です。

ポイント3:有形文化財・美術工芸品の研究業務

3つ目は、「有形文化財・美術工芸品の研究業務」です。


この業務は、文化財の新たな知見開拓につながる基礎的・探求的な調査研究を継続的に行う業務です。

さらに、科学技術を応用した研究開発の進展等に向けて基盤的な研究を行い、その成果を官公庁や博物館等の専門機関、文化財の所有者・管理者・修理技術者等に提供することで各機関の質的向上に貢献しています。

ポイント4:国際条約に基づく活動に関する業務

4つ目は、「国際条約に基づく活動」に関する業務です。

この業務は、有形・無形の文化遺産の国際協働・協力に貢献するため、国際文化交流の新興を目的とする展覧会を開催するなど、国際条約等に基づく活動を積極的に推進する業務です。

ポイント5:情報配信業務

5つ目は、「情報配信業務」です。

この業務は、文化財が歴史的、文化的な遺産であることから、適切に保存・活用し、次世代に確実に継承するために文化財に関する情報を発信する業務です。

「国立文化財機構」に就職するには?

「国立文化財機構」には、毎年定期・不定期に行われる採用試験に合格し採用されることで、就職することができ、不定期で募集があります。

「国立文化財機構」の募集職種

「国立文化財機構」には、現在、事務職員・技術系職員・アソシエイトフェローの3つの職種があります。

なお、年度によって、募集している職種が異なりますので、詳細については、公式ホームページをご参照ください。

直近の募集・採用情報

参考までに、2019年下半期に募集のあった職種をご紹介します。

事務職員

「事務職員」は、令和2年4月1日に入構し、下記のいずれかの機関に勤務する職員です。

1)本部事務局(東京都台東区上野公園13-9)
2)東京国立博物館(東京都台東区上野公園13-9)
3)京都国立博物館(京都市東山区茶屋町527)
4)奈良国立博物館(奈良市登大路町50番地)
5)九州国立博物館(福岡県太宰府市石坂4-7-2)
6)東京文化財研究所(東京都台東区上野公園13-43)
7)奈良文化財研究所(奈良市二条町2-9-1)
8)アジア太平洋無形文化遺産研究センター(大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内 堺市博物館)

職務内容は、事務全般(総務、財務、企画、渉外ほか)です。

応募資格には、昭和59年(1984年)4月2日以降に生まれた人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「事務職員」は、書類審査の第1次選考、面接試験の第2次選考・第3次選考に合格し、採用されれば就職することができます。


技術系職員(電気)

「技術系職員(電気)」は、令和2年4月1日に入構し、「京都国立博物館」(京都市東山区茶屋町527)に勤務する職員です。

・職務内容

1)京都国立博物館の電気設備分野(強電、弱電等)の企画、計画、設計、積
算、工事の発注、施工管理及び維持保全業務に関すること。
2)国立文化財機構(7施設)の整備計画・施設マネジメントに関すること。

応募資格には、工業高等専門学校またはこれと同等以上の教育施設にて電気工学分野に関する学科を修めて卒業した人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「技術系職員(電気)」は、書類審査の第1次選考、面接試験の第2次選考・第3次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

アソシエイトフェロー(東洋美術・東洋考古)

「アソシエイトフェロー(東洋美術・東洋考古)」は、令和2年4月1日に入館し、九州国立博物館に勤務する職員です。

雇用期間は、令和2年4月1日~令和3年3月31日までで、令和5年3月31日まで更新される場合があります。

職務内容は、文化財課収蔵品登録・管理に関わる業務ならびに東洋美術または東洋考古に関する展示・調査研究業務です。

応募資格には、東洋美術または東洋考古の分野で修士以上の学位を有する人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「アソシエイトフェロー(東洋美術・東洋考古)」は、書類審査の第1次選考、筆記試験・面接試験の第2次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

アソシエイトフェロー(博物館情報)

「アソシエイトフェロー(博物館情報)」は、令和2年4月1日に入館し、京都国立博物館に勤務する職員です。

雇用期間は、令和2年4月1日~令和5年3月31日までで、更新はありません。

・職務内容

1)京都へのいざないプラン推進のため,主に以下の業務を担当する。
A.文化財情報システムの運用および改修に関する支援および調整。
B.ウェブサイトの運用および改修に関する支援および調整。
C.館内の多言語情報整理に関する支援および調整。
2)その他、上記に附随する業務

応募資格には、学士以上の学位を取得している人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「アソシエイトフェロー(博物館情報)」は、書類審査の第1次選考、筆記試験・面接試験の第2次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

アソシエイトフェロー(考古学)

「アソシエイトフェロー(考古学)」は、令和2年4月1日に入所し、奈良文化財研究所に勤務する職員です。

任期は、令和2年4月1日~令和3年3月31日までで、令和5年3月31日まで勤務成績等により年度毎に更新される可能性があります。

さらに、成績優秀者は、採用日から5年を限度として更新される可能性があります。


・職務内容

1)奈良文化財研究所における発掘調査および出土遺物等に関する調査・研究
2)古墳壁画及び考古資料の保存管理・公開活用に関する業務

応募資格には、考古学を専攻し、大学院修士課程(博士前期課程)修了の学歴を有する人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「アソシエイトフェロー(考古学)」は、書類選考の第1次選考、記述試験・外国語試験・実技試験・面接試験の第2次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

アソシエイトフェロー(保存科学)

「アソシエイトフェロー(保存科学)」は、令和2年4月1日に入所し、東京文化財研究所に勤務する職員です。

職務内容は、独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所保存科学研究センターの調査研究業務、特に近代文化遺産の保存修復に関する調査研究の遂行です。

業務の詳細については,ホームページを参照してください。

▼参考URL:https://www.tobunken.go.jp

応募資格には、機械工学・土木工学・建築工学のいずれかに関する専門知識を持っている人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「アソシエイトフェロー(保存科学)」は、書類選考の第1次選考、小論文・英語の筆記試験および面接試験の第2次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

採用に関する詳細

上記に記載してある情報は、2020年1月に調査したものです。詳細は、公式ホームページの採用情報をご覧ください。

▼参考URL:http://www.nich.go.jp/infomation/saiyo/

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「国立文化財機構」は、日本の有形文化財を収集・保管して国民の観覧に供し、調査・研究により文化財の保存と活用を行う役割を担っています。

「国立文化財機構」への就職を希望されている方は、ぜひこの記事をご参考ください。

本記事は、2020年5月10日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

コメント

コメント一覧 (3件)

  • 国立文化財機構は公務員の中でも比較的珍しい職業のため、どのような職務があるのか、どうやったらその職務につけるのかということについてほとんど知識がなかったため、詳しく知れてよかったです。

  • 実際に国立文化財機構に勤めていたため、記事内容の正確さをみて、こちらのサイトの信頼性をはかる手段として選びました。

    記事自体は間違いではありませんが、紹介内容が部分的であり、体系的にまとめられていないためわかりづらいと思います。特にアソシエイトフェローは独特の制度のため、きちんとした説明が必要だと感じました。

  • アートが趣味で何度か国立博物館に足を運んだことがあるため、興味を持ちました。

    「国立文化財機構」の募集職種に電気設備や施設マネジメントがあることに驚きましたが、

    貴重な文化財だからこそハード面の整備も知識や技術を持った方々が携わるのだと知ることができてよかったです。

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