※本記事は、2019年9月調査の内容です(今後更新予定です)。
はじめに
今回ご紹介する国立博物館「九州国立博物館」は、福岡県太宰府市(西鉄太宰府駅近く)にあり、2005年(平成17年)に開館された国立博物館で、収蔵作品数は、1,812点と公表されています。
今回は、公務員として働く「学芸員」向けに国立博物館「九州国立博物館」に関する基本的な情報についてご紹介します。
国立博物館「九州国立博物館」の沿革について
国立博物館「九州国立博物館」の沿革についてご紹介します。
国立博物館「九州国立博物館」は、1873年(明治6年)に「太宰府博覧会」が開催されて以来、博物館の建設が計画されていましたが、2005年(平成17年)開館されました。
国立博物館「九州国立博物館」の設置は、「九州百年の夢」と言われていました。
国立博物館「九州国立博物館」の概要について
国立博物館「九州国立博物館」は、独立行政法人国立文化財機構が運営する国立の博物館です。
国立博物館「九州国立博物館」は、福岡県太宰府市にあり、愛称は「九博」「キューハク」「九国」「キューコク」で、広さ30,675平方メートル、収蔵資料は1,812点で、職員は、平成30年4月1日現在で25名です。
また、平成29年度の来館者数は66万8,269人です。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
国立博物館「九州国立博物館」の施設・展示について
国立博物館「九州国立博物館」の施設は、下記の通り、6つに分かれています。
1)特別展示室
2)文化交流展示室
3)博物館科学・修復エリア
4)収蔵庫
5)学芸エリア
6)ミュージアムホール
このうち、1)と2)では、特別展や文化交流展が行われています。
特別展示室について
特別展示室は、床面積約1500平方メートル、天井高7メートルの木調で落ち着いた雰囲気のある展示室です。
ここでは、「室町将軍/戦乱と美の足利十五代」が開催され、室町将軍とのゆかりの深い厳選された134点(国宝14件、重要文化財71件)が公開されます。
この展示は、室町将軍を切り口とする新たな視点から、さらに4つの時代に分け、鎌倉時代や江戸時代の将軍とは異なる、政治や文化に作用した個性やリーダーシップなどに注目して「室町将軍像」に迫っているところが見所です。
1)第一章 南北朝の動乱と足利尊氏
2)第二章 室町の詠歌 義満・義持と唐物荘厳
3)第三章 将軍権力のゆらぎと成熟する文化 義教・義政の時代
4)第四章 戦国の将軍たち 流浪する将軍と室町幕府の終焉
会期は、2019年7月13日(土)~9月1日(日)です。
文化交流展示室について
文化交流展示室では、常時、アジアとの文化交流史に関する800件程度の文化財が鑑賞できます。
1500平方メートルの基本展示室と11ある関連展示室では、定期的な展示替えが行われ、下記の通り時代を5つのテーマで分けられています。
展示物は文化交流の道を示し、いつ来館しても新鮮に鑑賞できるよう陳列されています。
1)縄文人、海へ(3万5千年前~紀元前4世紀)
2)稲づくりから国づくり(紀元前4世紀~紀元後7世紀)
3)遣唐使の時代(7世紀~12世紀)
4)アジアの海は日々これ交易(12世紀~16世紀)
5)丸くなった地球、近づく西洋(16世紀~19世紀)
国立博物館「九州国立博物館」の研究について
国立博物館「九州国立博物館」は、「平成」時代に大宰府に関する研究を行っていました。
特に、大宰府、古代山城、客館、宝満山、沖の島等について最新の研究を下記の通り、「研究論集第1集」にまとめています。
1)大宰府学研究の目的と成果
2)大宰府の器と編年
3)大宰府と古代山城の年代論
4)筑紫の大城
5)大宰府の官衙と諸司
6)山岳信仰と宝満山
7)大宰府管内の信仰
8)大宰府学研究の成果と展望
キャッチコピー・シンボルマークについて
国立博物館「九州国立博物館」のシンボルマークは、書家の「西尾 真紀」さんの作品です。
国立博物館「九州国立博物館」の館長について
現在の国立博物館「九州国立博物館」の館長は、「島谷 弘幸(しまたに ひろゆき)」さんです。
「島谷 弘幸」さんの経歴は、1975年(昭和50年)に東京教育大学教育学部芸術学科を卒業、2003年(平成15年)に東京国立博物館文化財部展示課長に就任、2007年に同部長に就任、2008年に東京国立博物館学芸研究部長に就任、2011年に東京国立博物館副館長に就任した後、2015年(平成27年)に九州国立博物館館長に就任しました。
なお、「島谷 弘幸」さんは、国立博物館「九州国立博物館」の第2代目の館長です。
国立博物館「九州国立博物館」のアクセス・営業時間について
国立博物館「九州国立博物館」は、福岡県太宰府市にあり、最寄り駅は、西鉄太宰府線「太宰府駅」です。
開館時間は、日曜日、火曜日~木曜日は、9時30分~17時、金曜日から土曜日は、9時30分~20時までです。
休館日は、月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)です。
詳細な情報については、国立博物館「九州国立博物館」のホームページなどをご確認ください。
参考URL:https://www.kyuhaku.jp/visit/visit_top.html
国立博物館「九州国立博物館」の入館料について
通常展示普通入館者は、一般は430円、大学生は130円、団体入館者は、一般は220円、大学生は70円です。
なお、満70歳以上の方および18歳未満の方、障がい者の方と介護者1名は無料です。
ただし、特別展は、別途料金がかかりますので、ご注意ください。
詳細な情報については、国立博物館「九州国立博物館」のホームページなどをご確認ください。
参考URL:https://www.kyuhaku.jp/visit/visit_top.html
国立博物館「九州国立博物館」の職員数について
国立博物館「九州国立博物館」の職員数は、25名です。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
国立博物館「九州国立博物館」の採用情報について
国立博物館「九州国立博物館」は、現在、2019年9月1日付け採用予定および10月1日付け採用予定で、下記について募集しています。
2019年9月1日付け
1)有期雇用職員(時間雇用職員):文化財課資料管理室
2019年10日付け
1)独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館:アソシエイトフェロー(多言語化対応/英語)
2)有期雇用職員(時間雇用職員):総務課総務係
3)有期雇用職員(時間雇用職員):総務課財務係
詳細については、国立博物館「九州国立博物館」のホームページをご覧ください。
参考URL:https://www.kyuhaku.jp/news/news_top.html#saiyou-n
国立博物館「九州国立博物館」の財務状況について
平成30年度の国立美術館「九州国立博物館」を運営する独立行政法人国立文化財機構の運営費は、120億5,024万円でした。
その主な内訳は、運営費交付金、自己収入、受託収入、施設整備費補助金などです。
なお、上記金額は、九州国立博物館、東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、東京文化財研究所、奈良文化財研究所、アジア太平洋無形文化遺産研究センターの合算です。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
まとめ
いかがでしたか?
国立博物館「九州国立博物館」は、歴史系博物館として100年の念願の後に設置され、年間で約100万人以上の来館がある博物館です。
コメント