はじめに
国連の関連機関には、気候変動の理解に関連する世界の科学的・技術的・経済社会的情報を検討し、評価することを目的とするIPCC(気候変動政府間パネル)というものがあります。
本ページでは、「IPCC」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。
「IPCC」は気候変動政府間パネルのこと
「IPCC」はIntergovernmental Panel on Climate Changeの略で、日本語に訳すと「気候変動政府間パネル」のことです。
「IPCC」は、国連、つまり国際連合の専門機関の一つで、1988年に「気候変動の理解に関連する世界の科学的・技術的・経済社会的情報を検討し、評価すること」を目的として設立されました。
なお、日本が「IPCC」に加盟したのは、不明です。
「IPCC」の組織体制について
「IPCC」の本部は、スイスのジュネーヴにあり、職員の数は13人で、総会、議長、第1~第3作業部会および温室効果ガス目録に関するタスクフォースによって構成されています。
なお、「IPCC」は、国連加盟国とWMO加盟国のすべてに開放され、「IPCC」ビューロー(議長団)と議長は全体会議で選出されます。
第1作業部会
第1作業部会は、気候システムおよび気候変化の自然科学的根拠についての評価を行います。
第2作業部会
第2作業部会は、気候変化に対する社会経済および自然システムの脆弱性、気候変化がもたらす好影響・悪影響、並びに気候変化への適応についての評価を行います。
第3作業部会
第3作業部会は、温室効果ガスの排出削減など気候変化の緩和のオプションについての評価を行います。
温室効果ガス目録に関するタスクフォース
温室効果ガス目録に関するタスクフォースは、温室効果ガスの国別排出目録作成手法の策定、普及および改定を行います。
「IPCC」の役割
「IPCC」の主な役割は、気候変動の状態とそれが経済社会に及ぼす影響について明確な科学的見解を提供することです。
具体的には、気候変動の理解に関連する世界の科学的・技術的・経済社会的情報を検討・評価し、「IPCC」自体が調査研究やデータの監視を行うことはありません。
▼参考URL:国際連合広報センター「気候変動政府間パネル(IPCC)」(外部サイト)
「IPCC」の主な活動
「IPCC」の主な活動は、気候変動に関する知識の状態を評価するレポートの作成で、評価レポート・特別レポート・方法論レポートが含まれます。
この作業プログラムを提供するため、政府代表の会議を開催し、パネルまたはIPCCワーキンググループの本会議として会議を開催し、報告の承認・採用・および受入を行います。
「IPCC」の全体会議では、作業プログラムや予算とレポートの概要を含むその他のビジネスもを定し、事務局は定期的に会合して、その作業の科学的および技術的側面についてパネルガイダンスを提供します。
また、レポートを作成するために専門家によるスコーピング会議と主要執筆者による会議を開催し、作業プログラムをサポートするために、さまざまなトピックに関する専門家会議やワークショップを開催します。
さらに、これらの会議の議事録を公開して調査結果を伝え、その作業を説明するため、IPCCまたは他の組織が主催するアウトリーチ活動に参加し、他の会議に講演者を提供しています。
まとめ
本ページでは、「IPCC」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。
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