金貨ゲームのねらい・遊び方・教師が援助するポイント

年長組で楽しめるオススメの遊びの1つとして『金貨ゲーム』があります。

『金貨ゲーム』は数への興味関心を持てるようになり、勝ち負けの面白さを感じたり、グループ対抗の遊びの楽しさが分かるようになってきた年長児の頃にオススメの遊びです。

今回はその金貨ゲームのねらい、遊び方、教師が援助するポイントについて紹介していきたいと思います。


金貨ゲームのねらい

金貨ゲームでは、活動をする時点での子どもの実態やゲームの理解度によって様々な子どものねらいをたてることができます。

大きく4つのねらいを紹介します。

1)色々な友達との関わりを持ちながら、ルールのある遊びを楽しむ。

2)自分で考えて動いた結果が目に見えることで嬉しさを感じ、またやってみようという意欲をもつ。

3)自分の頑張りが結果に繋がり、チームの一員としての役立ち感を実感する。(グループ戦)

4)色々な数え方に気づき、量が多いときは『10』にまとめると数えやすいことに気づく。

金貨ゲームの遊び方

では、金貨ゲームをするにあたって何を用意すればよいか、具体的な遊び方について紹介していきたいと思います。

用意するもの

1)金貨(子ども達と作ってもよいです)

金貨は、ペットボトルキャップに金のラピーテープを巻いて作ったり、厚紙を丸く切ったものに金の折り紙を巻いて作ったりと、コインをイメージすればどのような作り方でもOKです!

手で複数個持ちやすいサイズのものが良いですね♪

2)金貨を数えやすくするための道具(グループ対抗戦の時)


グループメンバーの金貨を合計する際には、グループの人数にもよりますが、金貨が多くなると思います。

そのため、『10のかたまり』を意識しやすい卵パックや、マス目を使った大きな表などを用意しておくと視覚的にも分かりやすく、金貨が数えやすくなります。

金貨ゲームの遊び方 その1:基本の個人戦

まずは遊び方の基本を覚えるためにも個人戦で行います。

1)1人3~5個ずつ金貨をもつ

2)相手とじゃんけんをして負けたら相手に金貨を渡す

3)次の相手を見つけ、2)を繰り返す

4)手持ちの金貨がなくなったら、待機or金貨が入ったカゴから金貨を取って再挑戦する

(これはその日のねらいや学級の実態に合わせて良いと思います)

5)ゲーム終了後、手持ちの金貨を数えて多い人が勝ち

(教師は「1番たくさんとったのは~くんだね」「2番目にたくさん取ったのは~ちゃんだね」と学級みんなで確認しても良いです)

2回戦目以降のゲームをするときには金貨を再び最初の数にして始めます。

その時は、子ども同士の繋がりを深めるために子ども同士で金貨の枚数を調整しあえると良いですね。

金貨ゲームの遊び方 その2:応用のグループ対抗戦

ゲームの遊び方を理解し、個人戦を十分に楽しめるようになったら、次にグループ対抗戦で行います。

グループ対抗にするのは、子ども達にグループ意識が芽生えるようになったり、チーム対抗の遊びを経験してほしい時期になったりした時が良いでしょう。

基本の遊び方は個人戦と同じですが、グループ対抗にする際に異なる点は以下の2点です。


1)手持ちの金貨がなくなったら、自分のグループの仲間から金貨を分けてもらう

2)ゲームの終了後はグループメンバーの金貨を合計した数で競う

金貨ゲームで教師が援助するポイント

金貨ゲームで教師が援助すること、教師はどのようなことを意識しておけば良いかについて、個人戦の場合とグループ戦の場合とに分けて紹介します。

個人戦の場合

個人戦で教師が援助するポイントその1:個々の動きをよく見る

遊び始めの時には、子ども達1人ひとりがルールを理解して取り組めているかよく子どもの姿を観察しましょう。

ルールを理解できていない子どもがいたら、そばについて『負けたら相手に金貨を渡す』ことを伝えてあげてくださいね。

個人戦で教師が援助するポイントその2:同じ負けでも『負けの違い』を伝える

ゲーム終了後、子ども達が1人1人自分の持っている金貨の数を数えます。

1回戦目、2回戦目と連続で手持ちの金貨が少なかった子ども達はきっと「またちょっとしか金貨とれなかった…」と落ち込む子もいるかもしれません。

そんな子どもに向けても、「1回戦目は1個だったんだ、でも2回戦目は2個とれたんだね!2回戦目のほうが金貨の数多くなったんだね!」と、良くなっている結果があれば、その点を十分に認めていくようにしましょう。

グループ戦の場合

グループ戦で教師が援助するポイントその1:1人ひとりの成果を認められるような数え方をする

子ども達はグループの仲間で、一斉に金貨を並べて数えだしてしまっては、グループの合計数は分かっても、一体誰が何個金貨を取ったのかは分からなくなってしまいます。

教師は金貨の数を数えていく際に、「じゃあグループの中で1個取った人~」「次に2個取った人~」・・・と順に伝えていくことで、各グループの中で誰が何個金貨を取ったかが明確になります。

そうすることで、グループ内で金貨を沢山とった子どもは『自分がグループの結果に貢献していること』を実感することができます。

グループ戦で教師が援助するポイントその2:金貨をほとんど持っていなかった子も満足できる言葉がけ

では、金貨をまったく取れなかった子ども達の心情はどうでしょう。

「自分は1個しか取れなかったから残念だな・・・」、そう思っている子に向けては『グループ対抗でゲームをする意味』を十分に伝えていくことが必要です。

「最終的に自分は1個しか金貨を持っていなかった…けれど同じグループの〇〇ちゃんが沢山とってくれていたから私のチームが勝ったんだ!うれしいな!」という気持ちが育つように、教師は丁寧に言葉をかけていくことが大切です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、『金貨ゲーム』のねらい、遊び方、教師が援助するポイントについて紹介しました。

教師は子ども達の実態を把握した上で、その日の『ゲームのねらい』を明確にし、子ども達が楽しみながら必要な経験ができるよう援助していくことが大切です。

ぜひ、クラスの子ども達と遊んでみてくださいね♪

本記事は、2023年6月20日時点調査または公開された情報です。
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