大型オセロで育つこと
子ども達が大型オセロをして「みんなとゲームをして楽しかったね!」で終わってしまうのでは、教育的意味が十分ではありません。
では、大型オセロのゲームをすることで、子ども達のどのような育ちに繋がるのか2つ紹介します。
大型オセロで育つこと その1:数に興味を持ち様々な比較の仕方を知る
大型オセロはゲームの最後に、みんなで自分のチームの色のオセロが何枚あるか数えます。
数え方も、床に1列に並べて比べる、オセロを積み上げて高さで比べる、10ごとのかたまりで分けて並べる…数の比較においても様々な比べ方ができることに遊びの中で気づくことができます。
大型オセロで育つこと その2: 自分と友達の力を合わせたことで、チームの結果になることを知る
子ども達はゲーム中、チームの色になるようオセロをめくっていくことに集中していますので、学級全体で最後にゲームの内容を振り返る時間がとても大切です。
子ども達1人1人がオセロをゆっくりめくっていては、相手チームのオセロの色が増える一方です。
個々が一生懸命最後まで自分のチームの色になるよう努めたからこそ、最終的にチームの色のオセロが沢山になり、チームの勝利に繋がった!ということに大型オセロのゲームを通して気づくことができます。
大型オセロで教師が援助するポイント
大型オセロのゲームが1度終わり、学級全体でゲームを振り返る時間に教師はどのような言葉がけを子ども達にしていけば良いのか、そのポイントについて紹介していきます。
大型オセロで教師が援助するポイント その1:個々の良さを共有する
大型オセロをしていると、子ども達の中には周囲をよく見て相手チームの子が変えた色をすぐ自分達のチームの色に変えようとする子が出てきます。
また、中には両手を使い2枚同時にめくる子も出てきます。
学級全体でゲーム内容を振り返る際に、周りをよく見ている子や自分で考え工夫した動きをしている子の姿をとりあげ、「どうしてそのようにしたのか?」について子ども自身の言葉で話してもらうようにしています。
子ども達の中で良い動きをしている子がいれば、学級全体でその事実を共有し、教師は子ども達の『良い動きを広げる』ような振り返りの時間にすることが大切です。
大型オセロで教師が援助するポイント その2:成長している点を伝える
集団遊びをしている際には、1回戦、2回戦…と複数回行うと思います。
その際、2回連続で負けたチームの子ども達は、きっと悔しがることでしょう。
教師の言葉がけとして「負けちゃって残念だったね、次がんばろうね」だけでは十分ではありません。
負けたチームと勝ったチームのオセロの合計数の差を1回戦目と比べ、「差がさっきよりも縮まったよね!」と1回戦目と2回戦目の違いを教師が言葉にしていくことが大切です。
同じ『負け』でも『さっきよりも良くなっている』『成長している』ことを子ども達が実感できるように、教師が伝えていくことが重要ですね。
大型オセロで教師が援助するポイント その3:子どもが向かう方向性を示す
ゲームの結果発表だけして「じゃあもう1回やってみよう!」だけでは、子ども達の成長に繋がりません。
学級全体でゲーム内容を振り返り、学級で共有したことを教師が分かりやすくまとめ、「じゃあ、3回戦目は、みんな~~することを忘れないようにしてやってみようね!」などと、次に遊ぶ際のヒントや子ども達が意識することを明確にしてあげる言葉がけをすることが大切です。
まとめ
子ども達が大型オセロに楽しみながら取り組むことが1番です。
しかし、教師が保育の中で計画的に遊びを取り入れていくにあたり、子どもにとってどのような育ちに繋がるものであるかを理解し、その『育ちのポイント』を意識しながら、子ども達にむけて声かけをしていくことはとても大切です。
子ども達が楽しみながらも、しっかりと『子どもの育ち』に繋がるような大型オセロを計画してみてくださいね。
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