幼稚園教諭経験年数5~10年に求められていること



自分の保育を確立

幼稚園教諭として勤務5~10年目では、自分の保育スタイルを少しずつ確立していくことが求められます。

自分の保育が確立されてくるこの時期に必要なこと、意識しておくと良いことが2つあります。

保育内容の充実にむけたスキルの獲得

1~5年目、先輩から教えてもらったことを基本に保育を実践していたと思いますが、5年目以降は保育内容をさらに充実させていけるように、新たな保育スキルを獲得していくことが大切です。

新たな保育スキルといっても、難しいことでなくて構いません。

例えば、ままごとコーナーの環境設定において考えてみましょう。

今は文献だけなく、ネットやSNSでも色々な情報がありますので、様々な幼稚園のままごとコーナーの環境の仕方について画像も含め調べることができます。

自分で調べ、「こんな風に設定してみたら良いのか~!」と、自分の保育にも取り入れてみたいなと思うことがあれば、すぐに実践してみてください。

調べたことを実践してみて、子ども達の遊びが盛り上がったら、子ども達にとって適切な環境の再構成になったわけですし、大成功です!

教師自身【ままごとコーナーの環境構成のスキル】が1つ向上したことになります。

(もちろん、あまり実践してみて「あまり盛り上がらないな…」なんていうこともありますが、それはそれで反省として次に活かせばよいですよね!)

自分の保育の確立につなげていくために、様々な保育スキルを獲得していくことが必要です。


継続した努力

経験年数1~5年目、自分の保育を確立していく中でも、継続した努力が大切です。

1年間を通した保育の流れが分かってくると、見通しを持てるようになり仕事も進めやすく
なってきます。

ただ、見通しが持てるからといって、何においても前年度と同じことをしていけばよいということではないと思います。

例えば、幼稚園によっては、毎年同じような製作をしているところも、まだあるかもしれませんね。

「5月になったから、大きなこいのぼりを作ろう、去年カラーポリを使ったから今年もそれでいいよね!」というように、その年の教材研究も全くなく当たり前のように前年度までと同じことをするとします。

毎年繰り返しているだけだと、保育の引き出しも増えません、成長もしません。

私が最初に勤めていた私立幼稚園は例のような幼稚園でしたので、当時私も3年目で若手でありながらも、「また去年と同じもの作るの?」と疑問に思ったことを覚えています。

やはり、その年その年で保育雑誌等を参考にしながら、教材研究をしたり自分達で色々と調べて考え決めていくことで、自分の保育知識の幅も広がりますし、後輩達も育っていきます。

去年と同じことをするのは簡単ですが、経験年数5~10年目になっても、ある程度時間をとって調べ、考えていく継続した努力が大切です。

自信をつけるとともに、『振り返りができること』

幼稚園教諭5~10年目になってくると、見通しも持てるようになり、ある程度保育の基本が分かってくるので少しずつ自信が持てることも増えてくるかもしれません。

自信がつくことで、きっと周りから見ても安心されるようになります。

ただ、自分の力を過信することなく、時には丁寧に自分を見つめて振り返ることができる教諭になることが求められます。

振り返りをする際に意識しておくとよい、2つのポイントがあります。

謙虚さと自信のバランスがとれているか

経験年数5~10年目は、保育のこと、園業務のこと、色々なことが分かってきて自信もついてきますが、自信を持ちつつも、謙虚な気持ちと態度で同僚に関わることが求められます。

私が幼稚園教諭6年目だった頃、一緒に学年を組んでいた学年主任の先生はまさに自信と謙虚さのバランスがとれていた鏡のような先輩教諭でした。


具体的にはどのような方だったかというと、私が質問したことに対しては適格に答え、保育スキルが十分にある方でした。

しかし、それを表にひけらかすようなことは一切しません。

中堅にさしかかろうとしていた若手の私が自分なりに実践したことについても、「そんな方法もあるんだ!すごい!」と、若手である私の実践も言葉にして認め、受け入れてくれました。

また、年度末には「先生(私)から、教えてもらったことが私もたくさんあって勉強になった1年だったよ」と声をかけてもらい、こんなにスキルがあるベテラン先生なのになんて謙虚な方なんだろう・・・とビックリしたことを覚えています。

時々、自分の周囲への態度やふるまいを見つめなおし、『周囲に対して謙虚な気持ちで接することができているか』を意識し、自信と謙虚さのバランスをとることが人間的にも大切なことだと思います。

教師自身の成長(指導)によって幼児が育っていく関係性に気づいているか

日々の保育の振り返り、反省が必要なことは皆さんお分かりだと思います。

ただ、経験年数5~10年目では、適切な指導方法を考え実践したことで、子ども達の育ち方が望ましい方向に変わっていくということに気づいてほしいと思います。

子どもが育つ力はとても大きいものなので、ある意味何もしなくても育っていきますが、適切な関わりをしたのとしないのでは、もちろん育ち方が大きく変わっていきますよね。

教師自身が成長することによって、保育の質も向上し、その結果子ども達の育ち方も変わっていくという自覚を持ってほしいと思います。

幼稚園という組織の中の1人という自覚

経験年数5~10年目となると、周囲の同僚や園長・教頭から頼られるような場面も増えてきます。

幼稚園という組織の中の1人である自覚をもった教諭になることが求められています。

ここでは、幼稚園という組織の中の1人としてどのような動きをとればよいか2点あげてみたいと思います。

後輩のモデルとしての自覚と動き

経験年数5~10年目は、後輩達の1番身近にいるモデルとなる存在です。

後輩達の手本となっていくような業務中の動き、子ども達、保護者への関わり方を意識していきましょう。

園全体を動かす潤滑油としての役割

経験年数5~10年目となると、学級運営だけなく、園行事や園の運営でも任されることが増え、中心になることも出てきます。

また、園長・教頭と後輩達の間になるような立場になりますので、互いの話に耳を傾け、管理職と若手の架け橋となるような役割が求められます。

自分のクラスのことだけでなく、園全体の運営をスムーズにしていく実践の中心的ポジションになったという自覚を持った動きを心がけましょう。

まとめ

今回は、幼稚園教諭5~10年目の先生に求められていることについてご紹介してきました。

中堅ポジションでもあるこの時期、自分の保育を確立し、自信をつけていながらも謙虚な気持ちを忘れず周囲と関わっていくことが大切です。


幼稚園の中でも、任されることが増え、後輩のモデルにもなっていかないといけない時ですが、この5~10年目にどれだけ努力していけるかが、その後の保育人生変わってくるような気がします。

(この時期以降はプライベートで結婚や出産なども経験し、なかなか保育100%全力投球が難しくなってくるので・・・泣)

今回の記事から何か参考にしていただけるものがあれば嬉しいです。

本記事は、2023年11月2日時点調査または公開された情報です。
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