【学校に1人!】公立中学の「家庭科の先生」仕事内容・給料・残業レポート

公立中学校で常勤講師として働く、キャリア3年の女性の「家庭科の先生」によるキャリアレポートです。

今回は、その「家庭科の先生」の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

公立中学校で常勤講師として働く、キャリア3年の「家庭科の先生」によるキャリアレポートです。

ちなみに、その方は、中学校一種教員免許(家庭)と、高等学校一種教員免許(家庭)を持っているそうです。

なお、公立中学校のため、地方公務員として勤務します。

「公立中学校の家庭科の先生」を目指した理由

先生を目指した理由は、教材研究で、自分自身もその分野について勉強をするので、それによって知識を深めることができるからという点と、また教えながら自分も多くの事を学ぶことができるという点からです。

「公立中学校の家庭科の先生」の仕事内容について

主な仕事内容ですが、教科指導では、自分の担当する教科の授業を行います。

提出物の点検、テスト作成・採点、成績評価を行います。

各市町村で行われている、教科研修会等にも出席し、自分の学校の生徒の実態や授業の指導案等を報告したり、他校の授業見学に行ったりします。また、外部講師による講演を聞くこともあります。

学級指導では、ホームルームで生徒に連絡事項を伝えたり、よりよい学級にするために生徒の心に残る話をしたりします。また、生徒と一緒に給食を食べながら、生徒とコミュニケーションをとります。

中学校では予定帳に1日の日記を書くノートがあるので、それを毎日確認しコメントを書きます。

欠席した生徒には、放課後に電話連絡し次の日の予定を伝えます。

年に1回は家庭訪問、そして学期ごとに三者面談を行って、保護者に生徒の様子を伝えたり、保護者から家での様子や困っていることなどの話を聞きます。
部活指導では、自分の担当する部活の練習メニューを考えたり、技術的指導を行います。経験がない競技を担当することもあります。大会の引率をします。審判を行うこともあります。


「公立中学校の家庭科の先生」の1日の仕事の流れ

7時:自宅を出て、自動車で通勤
7時30分:到着
8時:職員会議、学年会議
8時15分:生徒は朝読書、担任は教室で指導、担任外は担当学年の廊下や下駄箱の見回り
8時25分:担任は学級で朝のホームルーム
8時40分:授業(1時限目から4時限目)
12時30分:4時限目終了
12時30分:給食
13時:片付け・昼休み
13時30分:授業(5時限目から6時限目)
15時20分:6時限目終了
15時25分:清掃
15時35分:清掃終了
15時40分:担任は学級で帰りのホームルーム、担任外は清掃後の片付け、特別教室の戸締り
15時55分:ホームルーム終了
16時:部活指導
18時:部活終了、校門にて生徒下校指導
日直は職員室以外の教室の戸締り
教材研究、事務作業など
20時:帰宅

授業以外の業務状況について

部活指導は本来の勤務時間を大幅に超過しますが、残業代は出ません。

部活を担当する教師としない教師で差があるため、部活指導をした教師には残業代を支払うべきだと思います。

「公立中学校の家庭科の先生」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、常勤講師としての「先生」の月給は、19万円でした。ちなみにボーナスは40万円(年2回)で、年収は308万円でした。また、残業代は出ませんでした。

土日の部活指導は特殊勤務手当として、4時間で2400円、8時間で3200円を支給されました。仮に8時間を超えても3200円以上の手当はありませんでした。

そして常勤講師の有給休暇は年に20日ありましたが、この20日の中に、病気や忌引き等の休みが含まれていました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

私は家庭科教師だったため、学校に自分1人しかいませんでした。

特に最初の1年目は、教科指導の面で分からないことがたくさんありましたが、学校内に聞ける先生がいなかったので大変でした。昨年度まで勤務していた先生に電話連絡して聞いたり、家庭科研修会で聞いたりしていましたが、苦労が多かったです。

部活指導では、自分の経験のない競技の顧問になったことがありました。その審判をすることもありました。とても大変で、生徒にも迷惑をかけてしまいました。このような状態の場合、外部のコーチの手助けがあればいいと思いました。

この仕事や職場でよかったこと

公務員のため、収入は安定していると思います。

私の場合、常勤講師なので正規の職員ではありませんでしたが、一般企業の新入社員と同じくらいの給料を貰っていました。この点は非常にありがたいことだと思います。

常勤講師は希望すればほぼ100パーセント勤務先が確保されました。万が一就職活動に失敗した場合や、主婦で一度仕事をやめてから再就職したい場合など、教員免許を持っていれば講師として採用されることがほとんどなので、その点も恵まれていると思います。

「公立中学校の家庭科の先生」の仕事エピソード

私は常勤講師だったので、1年ごとに異動がありました。

年度末に異動が生徒にも発表されますが、異動のたびに部活動の生徒が花束や色紙、また手紙や写真などをくれました。生徒の中には便せん何枚にもわたり、部活での思い出やお礼の言葉を書いてくれる人もいます。

そういったものを読むと1年間の苦労が報われたような気がしてすごく嬉しい気持ちになりました。


授業では、実習を多く取り入れていましたが、特に調理実習では、ふだんの授業であまりやる気がなさそうな生徒が一生懸命取り組んでくれます。そういう姿を見るのも嬉しかったです。

学校の先生の職場恋愛について

私が把握している範囲になりますが、半分くらいは職場結婚をしています。

同じ学校に勤務して出会い、恋愛し、どちらかが異動したら結婚というパターンがすごく多いです。学校が違っても部活や研修などで出会うこともあるようです。

職場以外では、学生のころから付き合っていた人と結婚する(相手が教師とは限らない)パターンが多いです。

休みがほとんどなく忙しい仕事なので、働き始めてから教師以外の職業の人と出会って、恋愛し、結婚するというパターンはほとんどないと思います。

まとめ ー「学校の先生」を目指す方へメッセージ

私は常勤講師のまま、結婚して辞めてしまったので、正規の教師になることはできませんでしたが、やる以上は絶対に正規の先生になった方がいいです。

これから教員採用試験を受験する人は頑張ってください。

本記事は、2018年8月1日時点調査または公開された情報です。
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