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地方公務員「公立小学校で働く教師」の仕事内容・給料レポート

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目次

はじめに

公立小学校で働く、キャリア27年の男性教師によるキャリアレポートです。教員免許は「小学校教諭一種免許」を持っています。

この職業「小学校の先生」を目指した理由

私は、中学校の時の男性の担任を見て教員になりたいなと考えました。

なぜ好きになったかというと、彼のはっきりした態度です。

悪いことは悪いとはっきりと指摘してくれたことです。おかげで、廊下に正座されたこともありましたし、髪の毛を全部切られ坊主にされたこともありました。

今そんなことをやってしまったら体罰ですぐに訴えられてしまいますが、当時は自分も納得したし、親も納得していました。お前が悪いという事をしっかり教えてくれた彼を尊敬しました。

「公立小学校で働く教師」の仕事内容について

「小学校で働く教員」の仕事は多岐にわたります。

まずは何といっても学習指導です。小学校の教員なので、基本的には学級担任がすべての教科の指導をします。国語・算数から音楽・図工・体育等の実技教科まですべての教科の指導をすることが基本です。

次は生徒指導です。いじめが横行しているといわれる今日ですので、まずはその未然防止に努めることです。子供たちに自分の居場所があると感じさせ、自分の存在感を実感させ、学校が楽しいと思ってもらえるように学級経営を行うことです。

しかし、いじめはなくならないのが現実です。そんなときは、学校全体で対応します。家庭と連携を取り、子どもに自己存在感を味わわせるために教員一丸となって対応に追われます。

「公立小学校で働く教師」の1日の仕事の流れ

<日番の場合>
6:30 家を出て自家用車で通勤
6:45 学校到着
6:50 日番の仕事(学校の巡視・コーヒーを沸かす・お湯を沸かす)
7:00 教材研究
7:30 昇降口の開門
7:55 子供たちが登校
8:20 朝の活動スタート
8:40 1時間目の授業スタート
10:20 宿題の点検や連絡帳の対応
10:40 3時間目の授業スタート
12:20 給食の準備
13:05 給食の後片付け
13:20 清掃指導
13:40 5時間目の授業スタート
15:20 6時間目の授業スタート
15:50 会議のある日は会議、会議のない日は教材研究
16:50 終業の時刻
19:00 普通であれば自宅へ

「公立小学校で働く教師」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、「小学校教員」の年収は、期末手当・勤勉手当を含めて750万円です。期末手当・勤勉手当は、6月と12月に支給されます。


なお、勤続27年で月収は45万円程度でした。ちなみに教員の場合は一般的に残業手当という概念はありません。

土曜日出勤・日曜日出勤する場合(学校行事等)は振替休業日があります。有給休暇は年間20日まで取れることにはなっていますがなかなかとれません。

この仕事で、働いているときに困ったこと

私は、「小学校教員」になって勤続27年ですが、働きやすさはどんどん変わってきています。

子供の意識も親の意識もどんどん変わっています。

近頃は、俗に「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者が増大しています。自分の考えばかりを学校に押し付けてきて、学校側の話を聞こうともしない保護者や、学校と協力しようとするわけでもなく、すべて学校が悪いと周りに言っている保護者が増えています。このような人たちに対応するのが大変です。

また、子供たちのいじめが深刻化しています。小学生の自殺もあるほど、いじめによって自分の居場所がなくなっている子供がいます。そのような子どもたちを安心して学校に来れるようにするのは大変なことです。

また、学級の中で自己主張だけをする子供も増えています。折り合いをつけることが困難な子供に対応するのも大変です。

困ったことや気になったことは、仕事量が異常に多く、その割にマニュアルやルールが設定されていなかったり、もしくは曖昧であったりと正確に引き継がれていないことが多いことです。

この仕事や職場でよかったこと

「小学校教員」として、子供の成長が何よりも楽しみです。

とりわけ、学習面での成長、生活面での成長が楽しみです。学習発表会や卒業式ではいつも涙がこぼれます。子供たちの頑張りと、成長を見つめられることが教員としての何よりの楽しみだと思います。わが子の成長よりもうれしくなります。

学校とは直接関係ありませんが、公務員の場合は銀行や各種金融機関との取引がしやすいと思います。金利の面で優遇される商品もありますし、審査の部分で優遇される場合もあります。住宅ローンを組む時や自動車ローンを組む場合などは公務員は有利だと思います。また、共済組合や互助会制度もしっかりしています。

「公立小学校で働く教師」の仕事エピソード

この仕事で感動するのは、やはり卒業式です。

これまで10年卒業担任をしました。1年間だけ6年生を担任したことが1回、2年連続で5・6年生を担任したのは8回、3年間4・5・6年生を担任したのが1回ですが、どの学年にもそれぞれの思い出があり、卒業式では涙が流れます。

学習的に大変だったクラス、人間関係が大変だったクラス、保護者対応が大変だったクラスと様々ありますが、小学校の門出を迎えた子供たちは希望に満ちています。そんな子供たちを在校生と一緒に気持ちよく送り出す瞬間が一番感動する場面です。さらに大きく成長してほしいという願いで見送ります。

職場恋愛について教えてください

「小学校教員」になってからは、異性との出会いがなかなかありません。実際に結婚している人は、大学時代から付き合っているという人が多いようです。


学校で忙しい時間を過ごし、あとは自宅に帰ってそれでも校務に追われるという人が多いと思います。ですから、教員同士の夫婦も多いと思います。

教員の数パーセントは一生涯独身です。忙しさのためになかなか外出もできない人もいるようです。結婚相談所等で結婚相手を探している人も多いと聞きます。

まとめ ー「小学校で働く教員」を目指す方へメッセージ

「小学校教員」は忙しいです。いろいろなことに追われて精神的に参ってしまう人も結構います。しかし、それだからこそ子どもたちから感動をいっぱいもらうことができます。教員は素敵な仕事だと思います。

AIがどれだけ進化したとしても、教員をAIに任せるわけにはいきません。共に頑張りましょう。

本記事は、2018年6月29日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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