【通信で教員免許取得!】社会人から先生に転職する方法

【通信大学で働きがながら教員の免許を取得】子供のころからの憧れの職業としても知られている「教師」。何らかの事情や理由により、今は教師とは全く違う職業についている方でも、教師への道が閉ざされたわけではありません。ここでは、社会人から教師になる為の方法についてかかる費用ふくめて、解説します。


はじめに

本ページは社会人から教師(教員)になる方法についてのまとめページです。

社会人から教師になる道 イメージ画像

教師になる為に必要な、教員免許の種類とは

全部で3種類の教員免許状がある

教師・先生といわれる教員になる為には、まず教員免許状が必要になります。教員免許状は、その性質や取得方法によって、一般免許状・特別免許状・臨時免許状の3種類に分かれています。

自分が就いている職業や経験によっては、特別免許状や臨時免許状の発行対象になる事もありますので、まずはチェックしてみましょう。

教員免許の種類によってはそのまま先生になれる可能性も

教員免許と言えば、教職課程を履修して卒業と同時に取得できる、一般教員免許が一番ポピュラーです。けれども、一定の条件を満たせば取得出る、特別免許状や臨時免許状もあります。

特別免許状とは、特定の職業に就くものが、推薦を受けて取得できる教員免許です。例えば、英会話教室の講師が、英語科の特別免許状を、看護師が看護科の特別免許所を取得するなどです。

臨時免許状は、一般免許状を取得している教員採用ができない時に、一定条件を満たしたものに交付される教員免許状です。

いずれの免許も、自分の資格や経歴によっては改めて教員免許状を取得しなくても、交付を受けられる可能性があります。とはいえ、特別免許状も臨時免許状も、交付された自治体でのみ有効、有効期限がある、なかなか交付されないなどのデメリットもあります。

教員免許を取得する為の条件とは

大学院・大学・短期大学などを卒業する

教員免許を取得する為には、取得する免許の種類にもよりますが、大学院、大学、短期大学のいずれかの学校を卒業する、かつ教職課程を履修し、必要な単位を取得する必要があります。

つまり、中卒で就職した人はまず高校を卒業するか、高校卒業程度の学力がある事が認められなければいけません。その上で、短期大学や大学へ入学し、教職課程を履修しながら卒業を目指します。

自分に足りないものによって取得する物が異なる

まず、教員免許の取得を目指すのなら自分が教員免許を取得する上で何の条件が不足しているのかを把握しましょう。


学歴が足りない場合には、教員免許が取得できる教職課程を履修しながら短期大学や大学の卒業を目指すことになります。既に短期大学や大学は卒業しているけれども、教職課程を履修していない時には、教職課程を履修するのが目的となります。

社会人として働きながら、教員免許取得を目指す場合

退職や休職した上で、大学や短期大学に通う

社会人をしながら教員免許取得を目指すには、色々な方法があります。ひとつは、一般入試や社会人推薦などを利用して、大学や短期大学に入学し、卒業する事です。全日制の大学に通うには、夜勤の仕事ではない限り退職もしくは休職をして通う事になります。

夜間・通信教育の大学や短期大学に通う

次に、日中は働きながら夜間の大学や短期大学に通う方法、もしくは通信教育の大学や短期大学に通う方法です。

夜間や通信教育の大学や短期大学でも、教職課程のない場合は教員免許の取得ができません。また、自分の取得したい教員免許の種類や科目の免許が取得できる学科や学部を併設している大学や短期大学を選ばなければいけません。

科目履修生になり、必要な単位だけ修得する

すでに大学や短期大学を卒業済みで、教員免許の取得に必要な教職課程の履修のみを目指す場合には、通信制大学などで科目履修生になる方法があります。必要な単位の履修さえ終われば、卒業する必要はなく目的を達成できますので、すでに大学や短期大学を卒業済みの人が、教職課程の履修のみをする場合には、最短の方法となります。

他にも、既に他の教員免許は取得していて、種類の違う教員免許が欲しい時(中学校・高等学校の国語の教員免許は取得済みで、英語の教員免許取得を目指す時、幼稚園の教員免許取得済みの人が、小学校の教員免許取得を目指す時)も、科目履修生となります。

また、大学によっては教職課程だけでなく、学芸員過程や司書教員過程を設けている所もあります。いずれも、教職課程と同じく必要な単位を取得するので、大学卒業と一緒に資格取得を目指すだけでなく、すでに大学を卒業している人が、資格取得の為に通信制大学を利用して、科目履修性になるパターンも多くなっています。

通信制大学で、働きながら教員免許取得を目指す場合

通信制大学に入学してみよう

働きながら教員免許取得を目指す時には、両立がしやすい事、学費が比較的安く済む事、全国どこでも勉強できるなどのメリットがある、通信制大学の利用が人気となっています。ここでは、通信制大学に通いながら、教員免許取得を目指す方法について解説します。

まずは、教員免許の取得ができる教職課程のある通信制大学を探します。また、自分が取得したい免許の種類に応じた科目や学科が併設されている大学を選ぶようにしましょう。

通信制大学の入学時期は、大学によって異なりますが毎年おおよそ4月の前期入学、9月の後期入学のいずれか二回チャンスがあります。

通信制大学に入学する時には、入学前に必要な書類をそろえなければいけません。また、大学や短期大学を中退している時でも、取得した単位の認定が下りれば、同じ単位を取得する必要がなくなる可能性がありますので、確認しておきましょう。また、専門学校や短期大学を卒業している場合にも、一定の単位が認定される場合があります。

単位の認定を受ける為には、卒業証明書や単位取得認定書の提出が求められます。卒業証明書や単位所得認定書は、以前に卒業もしくは中退した教育機関に申請しなければいけません。すぐに発行されるものではありませんので、入学申し込みの締め切りに間に合うように、書類の発行手続きを行っておきましょう。

必要な書類が揃って、学費と一緒に添えて申し込みをすれば、入学できる通信制大学がほとんどですが、中には試験や一定の条件での入学が認められる場合もありますので、入学条件については確認しておきましょう。

入学後は、必要な単位の取得を目指す

通信制大学に入学した後は、卒業と教職課程の履修に必要な単位の取得を目指します。(科目履修生の場合には、教職課程の履修のみ)必要な単位はどれで、どの授業や科目を選べばよいのかは自分で決めなければいけません。もしも、自分が取得したい教員免許によってどの授業や単位を履修すれば良いのかが分からない時には、通信制大学の教務課などに問い合わせをしてみましょう。また、教職課程や学芸員過程、司書過程など取得免許に応じた科目履修に関する説明会なども随時行われている事が多いので、チェックしておきましょう。

単位取得は、科目履修試験とスクーリング、実習と卒論がある

自分が取得すべき科目や単位が決まれば、必要な方法で単位を取得します。


通信制大学で取り入れられている単位の修得方法は、科目履修試験とスクーリングの2種類があります。通信制大学によって取得する方法は異なりますが、おおよそ以下の方法で取得します。

取得単位4の場合
レポートを提出し、合格した上で科目履修試験を受ける→単位4取得
レポートを提出し、合格した上でスクーリングを1回受ける→単位4取得
スクーリングを2回受ける→単位4取得

取得単位2もしくは1の場合
レポートを提出し、合格した上で科目履修試験を受ける→単位2もしくは1取得
スクーリングを1回受ける→単位2もしくは1取得

通信制大学の費用はどのくらいかかるか

学費は、日本大学通信教育部の正科生の場合で、入学時に必要なお金は、約15万円(初年度学費含む)で、その翌年から、年額約11万円が基本学費で、スクーリングや、教育実習費(希望者のみ)が別途かかります。

※スクーリング:通信教育の学生が受講する短期間の教室での講義・授業

科目履修試験とは

科目履修試験とは、その科目の単位を修得する為の試験です。通信制大学の場合には、毎年4回から5回まで受験できるチャンスがあります。また、一日に受験できる科目は最大4科目もしくは5科目である事が多く、科目によって時間割が決まっていますので、科目によっては同時受験ができない場合もあります。

通信制大学によっては、その大学のある全国の校舎が受験会場となる他、会議所や他の教育機関、集会場などが受験会場となる場合もあります。

スクーリングとは

スクーリングとは、科目の講義を受けることによって単位の取得をする方法です。通信制大学によって異なりますが、ゴールデンウィークやお盆などの長期期間中に開かれる集中スクーリングや、夜間スクーリング、日中のスクーリングもあります。また、オンラインで受講できるオンラインスクーリングを設けている場合もあります。

スクーリングも科目履修試験と同様、その大学が所有している全国の校舎を利用して開かれる事が多くなっています。また、スクーリングは比較的単位が取得しやすいので、どうしてもレポートや試験での取得が難しい科目の履修には最適です。また、直接講義を受けることによって科目履修ができるので、自分がより見分を広げたい科目はあえてスクーリングで履修し、知識を深くする人もいます。デメリットとしては、スクーリングの予定を空けておかなければいけない事と、スクーリングの費用が別途かかる事です(通信制大学によって異なりますが、スクーリング一科目ごとに1万円から5万円ほどかかります)

教育実習などの各種実習

教職課程を全て履修する上で必須なのが、教育実習です。通信教育においても、教育実習は必ず行います。教育実習を行う場合には、母校に受け入れができるかを連絡する必要がありますが、もしも母校がすでに廃校でない場合などは、大学側が設定した受け入れ先で教育実習を行う事になります。

また、教育実習の内容は通信制でも全く差はありません。受け入れ先の学校に赴き、3週間の教育実習を行います。

また、取得する教員免許の種類によっては、教育実習以外の実習も必要になります。例えば、中学校の各種教育免許を取得する時には、学校が指定する特別支援学校に3日間、高齢者養護施設もしくは障害者養護施設に1週間の実習に行かなければいけません。この実習も、通信制大学を通じて申請が可能です。

卒論

いわゆる卒業論文です。通信制大学でも卒論は卒業単位に含まれますので、卒論を仕上げて合格しなければ卒業できません。

卒論指導は、学校に直接赴いて担当の教員から指導を受けるだけでなく、メールでの添削を行っている場合もあります。

社会人として教員免許を取得する時に気を付けたい事

メリットだけでなく、デメリットも

働きながら大学卒業や教員免許取得ができるのが通信制大学のメリットである事が分かりました。一方でデメリットがある事も把握しておかなければいけません。

ひとつは、本気にならないと卒業できない可能性がある事です。通信制大学は、自分ひとりで勉強し、自分ひとりで単位を取得します。科目履修試験やスクーリングの申し込みや日程も自分で調べて行わなければいけません。つまり、何もしないと卒業はできませんので、通信制大学は途中で卒業を諦めて退学する人も多くなっているのです。

著名な大学なら、地方でもスクーリングや科目履修試験も行っていますが、もしも自分の取得したい単位がその大学の近くでしか行っていない事や、卒業間近で履修する単位も減ってきた時には、科目履修試験を地方ではなく大学近くで開催している回に受験した方が、早く卒業できる事に繋がります。大学の近くなどに首都圏へスクーリングや科目履修試験で赴く時には、交通費やホテルなどの宿泊費もかかる事になります。

教員免許の申請についても注意

通信制大学によっては、卒業と同時に教員免許取得を目指す場合、自分で免許の申請をしなければいけない事があります。せっかく卒業したのに、うっかり申請を忘れた、という事がないようにしましょう。

晴れて卒業と教員免許が取得できれば、教員への第一歩となります。あとは、各自治体で行われている教員採用試験に合格しなければいけません。働きながら勉強し、教師を目指す人も多くなっています。違う道に進んでいても、今は働きながら教員免許の取得を目指す事もできますので、もう一度夢を追いかけてみてはいかがでしょうか?


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本記事は、2017年8月25日時点調査または公開された情報です。
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