公立高校の養護教諭(宮城県)の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「宮城県」にある「公立高校の養護教諭」(女性)に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

宮城県の公立高校の「養護教諭」(女性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:高校の養護教諭 / 宮城県にある公立高校
性別:女性
雇用体系:常勤講師(代替養護教諭)
所有資格:普通自動車運転免許、養護教諭一種免許、栄養教諭一種免許、栄養士免許

「高校の養護教諭」を目指した理由

高校1年生(2011年)の頃、震災で自分自身大きな被害を受け、精神的に不安定になった際、保健室に行き養護教諭と話をしていました。その中で、自分も将来子どもの心身のサポートをしたいという気持ちが大きくなり、養護教諭を志しました。

また、保健室で過ごす中で、職務内容が多岐に渡っているという面に気づき、面白みを感じ、自らも養護教諭という仕事に就きたいと思うようになったということも理由の一つです。

「高校の養護教諭」の仕事内容について

代替養護教諭は、産休・育休などで休暇を取得している養護教諭に代わって職務にあたる身分ですので、仕事内容は養護教諭に準ずるものです。 私が勤めていた学校は養護教諭が複数配置の学校で、職務内容を2人の養護教諭で分担していたので、休暇に入っている先生が担っていた職務を行いました。

その内容は、主に来室する生徒の対応、清掃指導、委員会活動の指導がありました。 生徒の対応としては、心身の不調や怪我で来室した生徒の応急手当が主になります。 清掃指導としては、私の勤務先では保健室に近い掃除分担区を生徒と一緒に清掃し、時に指導をしていました。また、その一環として壊れた掃除用具の点検や補充も行なっていました。委員会活動については、養護教諭が保健委員会と緑化委員会に割り当てられていたため、その2つの委員会の活動の指導にあたっていました。

スポーツ振興センターの医療費の申請については、ケガをした生徒及びその保護者と必要書類のやり取りを行い、教育委員会へ書類を提出するところまでを担当していました。 とはいえ職務が多岐に渡るなんでも屋さんのような職業ですので、そのほかにも行事の際飾る花の注文など細々した雑務に近い作業も少なからずありました。雑務については各学校で異なり、また、キリがないので割愛します。

「高校の養護教諭」の1日の仕事の流れ

7時:自宅を出て、自動車で通勤する。
7時20分:学校に到着。
8時20分:前日に干していった洗濯物の片付けをしたり、お湯を沸かしたりなど雑務を行う。朝練でケガをした生徒の対応。
8時20分:朝の職員打ち合わせ。
12時40分:ケガや体調不良の生徒の対応。事務作業。
12時40分〜13:20分:生徒の昼休み。スポーツ振興センターの書類の提出が必要な生徒を呼び出し、対応。
16時:ケガや体調不良の生徒の対応。事務作業。
16時:清掃指導
19時30分:ケガや体調不良の生徒の対応。事務作業。担任教諭などと生徒についての情報共有。
19時30分:保健室内の片付け。
19時40分:終業。学校を出る。
20時:帰宅。

「高校の養護教諭」の給料・残業・有給休暇について

月給24万円、ボーナス50万円で、年収280万円ほどでした。

時間外労働は平均して50時間前後でした。一番少ない月では30時間ほど、一番多い月では80時間ほどでした。全体的に忙しい学校だったので休暇は取りにくい雰囲気でした。

この仕事で、働いているときに困ったこと

早くから朝練をしている部活や、遅くまで練習をしている部活など様々であったため、出勤をしたら怪我をした生徒が保健室の前で待ち構えていたり帰ろうとしたタイミングで大怪我をした生徒が来たりするので、出勤も退勤も気が気でなかったです。


また、養護教諭が複数配置だったのですが、もう一人の先生との馬が合わず、精神的に負担が大きく、ストレスにより精神科へ通わなければならないほどの心身の不調が現れたことが困りました。

この仕事や職場でよかったこと

同年代の職員が多く勤めていたため、困りごとなどがあった際相談ができる環境があった点は恵まれていたと思います。また、歳の離れた教員においても、気軽に相談に乗ってくださったり、アドバイスをくださったりする方が多かったため、仕事上の悩みを抱え込むことのない職場でした。

待遇としても、一般企業では入社すぐは有休が取れないこともあるかと思いますが、赴任してすぐに年次有給休暇が取れる環境にあるのは恵まれている点だと思います。

「高校の養護教諭」の仕事エピソード

日々生徒の成長に出会うことが多く、感動する機会はとても多かったです。例えば、部活動で大きな怪我をして頻繁に来室していた生徒が治療やリハビリに懸命に励み、部活動へ復帰し、試合に出場した際には大きな安堵がありました。しかも、その上勝利をおさめてきた時には胸にこみ上げるものがありました。

また、怪我だけでなく、心身の不調を抱えながら学業に励む生徒も多くおりましたが、そのような生徒たちが自分自身の不調と懸命に戦いながら登校し、日々成長していく姿を見れる事には大きなやりがいを感じ、その上進級や卒業をしていく生徒の姿には胸を打たれるものがありました。

「高校の養護教諭」の職場恋愛について

私の勤務先では、その学校の教員同士での恋愛はありませんでしたが、過去に同じ学校で勤めていた先生同士のご夫婦や、学生時代からのお付き合いをしている先生同士でのご夫婦などが多かったように思います。

また、職場以外でのご縁、出会いでは、若い先生では学生時代の仲間と合コンを頻繁にやっているという方がいました。自分自身は学生時代にサークルで出会った先輩と交際していました。まさに同じ学校で勤めている先生同士での恋愛は少ないのかと思います。

まとめ – 「高校の養護教諭」を目指す方へメッセージ

大変なこともたくさんありますが、非常にやりがいのある職業です。今勉強していることを生かして素敵な先生になってください。

本記事は、2021年8月6日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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