「和歌山県」にある「公立中学校の先生(英語科)」の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「和歌山県」にある「公立中学校の先生(英語科)」(男性)に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

「和歌山県」にある「公立中学校の先生(英語科)」(男性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:中学校の先生(英語科) / 和歌山県にある公立中学校
性別:男性
雇用体系:正規雇用
所有資格:自動車普通免許、中1種英語教諭免許

「中学校の先生」を目指した理由

哲学者林竹二先生の実践に感銘を受けました。本当の教育とは何か、子供が変わるとはどういうことか、そこに強く興味を惹かれました。

「中学校の先生(英語科)」の仕事内容について

中学校1年から3年までの英語を教えていました。小規模校では全クラスを担当したこともあります。大規模校では2〜3人で一人1学年ずつ担当したりしていました。基本は通常授業です。4月から教科書に沿って教え始めて、翌年3月に終えるように進めます。

学校によっては定期テストを年に4回ほど行い、その他の小テストや授業中の課題の結果を見ながら、学期末に成績を出します。成績は文科省の基準に沿うように客観的に算出しながら、勤務校の基準にも合わせて出します。評価方法が相対評価から絶対評価に変わったときは、その出し方の違いから他の教員たちと評価の仕方について研修を繰り返しました。  

そのほかに英語検定が年3回あり、受検生を募集したりお金を集めて振り込むなどの事務作業もしました。 また地域の英語教諭らのサークルでは小中学校の教諭内で教え方やアイデアなどを研修したりもしました。サークルは役員を受け持ちました。

また地域の英語暗唱大会では企画、準備、運営などの役を受け持ち、もちろん自校の出場生徒の暗唱練習も指導しました。

「中学校の先生(英語科)」の1日の仕事の流れ

7時:自宅を出て、自動車で通勤する。(17分かかる)   
7時20分:学校について部活(卓球部)の指導   
8時:部活を終え、他の教員とともに登校指導   
8時10分:職員室に戻り朝の打ち合わせ(全体の連絡が終わり、学年内の連絡を行う) 8時20分:教室に入り、生徒を迎える。朝のホームルーム   
8時30分:ホームルームを終え、職員室に戻る   
8時40分:1時間目の授業に向かう(授業が入っていない場合は職員室で授業準備を行う)   
12時30分:4時間目が終わり給食指導で教室へ。   
13時:給食が終わり昼休み。(15分)昼休み中も廊下や教室で生徒観察。   
13時20分:5時間目開始。   
15時10分:6時間目終了。   
15時15分:帰りの会(5分)   
15時50分:部活(卓球部)の指導   
17時30分:部活終了   
18時30分:退勤。自動車で帰宅する。

「中学校の先生(英語科)」の給料・残業・有給休暇について

月給35万(残業代込)、ボーナス(90万)で、年収510万でした。強制された残業はありませんが、その日の業務が残ることが多く、時間外で働くことは常でした。

有給休暇は事務的には取りやすいですが、雰囲気としては取りづらい環境でした。他の先生方に負担がかかるので長期休暇に合わせて取ることが多かったです。

この仕事で、働いているときに困ったこと

学校によっては校舎も備品も古く、冬の寒さに辟易したこともありました。経費削減のために普通の会議資料などは使用済みの紙の裏側を使うことは当たり前で、上質の紙を使うことはまず許されていませんでした。


体育祭や文化祭などでは、地域の住民や保護者の態度や行動に悩まされたことがありました。応援中に酒を飲んで、子供たちの前で酔っぱらったり、学校敷地内でタバコを吸うなどの迷惑行為がありました。 保護者対応は管理職の役目でしたが、そういった保護者に対応する教頭や校長の様子を見ていてかわいそうに感じました。

この仕事や職場でよかったこと

給与面では安定していて、長期休暇中は部活動以外は休みを取ってのんびりできた点が恵まれていたと思います。また、修学旅行学年に所属すると、公費で旅行の引率ができるのでいいと思いました。

そのほか、費用に余裕のある時は、各教科などの研修に出ることができ、1〜2泊で遠くの学校に研修に出かけることができたのもいい経験でした。  

部活動では希望の部を担当させてもらえる場合は、生徒たちとスポーツが楽しめるので運動不足解消には役立ちました。休日がなくなるのは欠点ですが。  

職場に各方面の専門家(各教科の先生方)がいるので、わからないことでもいろいろ教えてもらえます。また、生徒たちと一緒に中学校時代の問題を解きながら、自分の忘れている内容を復習できるのでとても重宝しました。

「中学校の先生(英語科)」の仕事エピソード

こちらの指導にしたがって素直に努力した生徒が、見事に結果を出してくれた時が一番感動しました。英語暗唱大会でモデルCDを聞きながら生徒の発音を細かくチェックし、何度も発音してやって話し方を指導し、大会で入賞した時は自分のことのようにうれしかったです。  

部活動で、保護者やコーチの方と意見が合わず、学校側(管理職)との間で板挟みになったときは困りました。こちらがうまく伝えられなかったのも悪いのですが、苦情処理係のような立場になって悩みました。熱心な保護者ほど、学校に対する注文が多くなり、以前より部活動に力を入れなくなってきた学校側との温度の違いが担当者にかぶさってきているように思います。

「中学校の先生(英語科)」の職場恋愛について

職場恋愛はよく見かけますが、それほど多いとは思えません。同僚や生徒の目から逃れるために秘密にあっている人が多いと思います。職場で結婚を発表したとき、ほとんどの職員が知らずに、「ええ?」とみな驚いたりしています。

同じ学校内ではなかなか出会えなくても、他学校の人と結ばれるケースもままあります。他の職種もそうかもしれませんが、同じ職場内で結婚するとどちらかが異動しなければならず、それを覚悟で結婚を決めないといけません。なので、同じ職場内よりも、他校や違う校種の職員と結ばれるほうが多いのかもしれません。

まとめ – 「中学校の先生」を目指す方へメッセージ

絶対やりがいのある仕事です。がんばってください。

本記事は、2022年9月9日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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