神奈川県の「公立小学校の先生」の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「神奈川県」にある「公立小学校の先生」(女性)に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

「神奈川県」の「公立小学校の先生」(女性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:小学校の先生 / 神奈川県にある公立小学校
性別:女性
雇用体系:自動車運転免許、小学校教諭2種、中学英語1種、高校英語1種

「小学校の先生」を目指した理由

まずは、教えることが好きだったからです。学生の頃から、友達に説明が分かりやすいと言われることが多く、そのうち教師という職業は良いなと思うようになりました。また、母が自宅で英語の塾をやっていた影響もあります。

「小学校の先生」の仕事内容について

小学校の先生は基本的に一年目から担任をもたされ他の先生と同じように仕事を割り振られます。授業はもちろんのこと、あらゆる生活指導、校務分掌という割り振られた仕事があります。授業は45分間の授業を5時間から6時間します。

学校の先生というと授業がメインのように思われがちですが、それほど割合は多くありません。子どもたちと休み時間に遊ぶこと、給食や掃除の指導、子どもたちが喧嘩やケガをした場合の対応なども重要な仕事になります。また月に1,2回ある委員会活動やクラブ活動、学期に1,2回ある下校指導などでは他の学年の児童にも指導をします。

子どもたちがいない時間帯には、教材の準備、教室の整備(机やいすのがたつきを直したり、机の位置を合わせるための線を描いたり、掃除用具や電球の点検したりします)、学年の先生方と進度や授業の進め方の共有、学校全体で行事に向けての善行を挙げての校内研究会議などを行います。

また、必要があれば保護者との面談や不登校児の家庭訪問等もあります。校務分掌とは教科に関するとりまとめや、学校の中での雑務(落とし物担当、飼育小屋担当、椅子机の担当、クラブ活動の指導割り振り担当、清掃活動のとりまとめ、体育主任、安全点検担当、児童会担当など)があります。

「小学校の先生」の1日の仕事の流れ

7時15分:自宅を出る(車通勤)

7時40分:到着、汚れても良い服装に着替え、授業の準備

8時:子どもたちを教室で迎える

8時30分:職員打ち合わせ


8時40分:ホームルーム 午前の授業

12時30分:給食指導(休憩ではない)

13時:歯磨き指導、昼休み子どもたちと遊ぶ、清掃指導 午後の授業

14時45分:帰りの会の指導、低学年が担当の場合は途中まで下校に付き添うこともあります。また、低学年の方が授業時数が少ないので、その分高学年の先生の授業持ち時間が減るように、高学年の授業を担当することもあります。委員会活動やクラブ活動がある日もあります。

15時〜16時30分:学年会議、職員会議など 教科主任や学年リーダーは職員会議に提案する事案の確認のために職員会議より数日前に会議があります。

16時30分:休憩といいながら、少しでも早く帰るためにぶっ続けで自分の仕事に取り掛かります。集めたノートのチェックとコメント返し、成績つけ、明日の授業の準備、来週の授業の予定表づくりと担当教諭との確認等。

17時00分:早い人は帰り始める

18時:半数が帰る

「小学校の先生」の給料・残業・有給休暇について

残業代込みで初任給は21万円位、3年目で25万円位だったと思います。ボーナス50万円位だったと思います。休憩が実質ありません。残業代も含まれての給料になっており、勤務時間表(タイムカード等)を付けていない学校もあります。

担任をもっている以上、そう簡単には休めませんが、慶弔休暇は取れます。また、産休育休もとれます。男性の育休は少しですが取得する人がいます。

この仕事で、働いているときに困ったこと

初任から担任をもたされることは、大いに勉強になりますが、やはりきつかったです。できれば初任はどこかのクラスの副担任とかをして勉強するなど、心の余裕を持ちたかったです。3月に大学を卒業したばかりで4月1日(休日の場合は3日とか)に仕事始め、5日には子どもたちに「先生」として向かい合わなければならないのは正直どうだったのかなと思います。

また、担任を持つ以上なかなか休めません。風邪をひいても休めません。小学校の先生は全教科を指導するわけですが、妊娠をしたときに体育の指導をするのは難しいため、誰かにお願いをするのですが、加配にもいろいろな条件があり、体育の時間も休めないことがありました。妊娠初期の切迫流産の兆候の時や育休に入るギリギリ前も、代替の先生がなかなか見つからず、職場にはなんだか申し訳ない気持ちがありました。

また、産休育休中はあまり目立たない方がよいのかと思うことがありました。新聞の読者の声欄に投稿して、取り上げられたことがありましたが、後日教育委員会やら校長に呼び出され、指導されました。公務員に「表現の自由」はないのか?と思いました。また、地域の吹奏楽サークルで近くの小学校に訪問演奏に行った際も、あとから呼び出され指導を受けました。「育休中」なんだからあまり目立つなということだったのかなと思います。

この仕事や職場でよかったこと

なんといっても、産休育休制度があることだとおもいます。産休は産前産後8週間(多胎は10週間)あり、給料の全額がもらえます。育休中は1歳までは給料の67%が受け取れたし、1歳〜3歳は無給ですが、休みは取れました。

また、時短勤務という働き方もあり、休み明け、復帰するのが不安だった私は時短勤務という働き方で母子ともに無理なく働くことができました。


また、男女の差別が無いように思います。(もちろん、得意不得意はあるので、そこは助け合います)身分が安定していて、基本的にはリストラの心配がないことも恵まれていたと思います。

「小学校の先生」の仕事エピソード

あまり友達付き合いがうまくいかず、学習能力もあまり高くない子どもがいたのですが、一年が終わるころに保護者から「子どもが本当に楽しい1年だったと言っていた」と涙ながらに言われたときは嬉しかったです。

また、産休明け不安ながら復帰したものの一生懸命に指導していたのが伝わったのか、教科担任という短時間の関わりだったにもかかわらず、子どもたちにはいつも授業が楽しみ、と言ってもらえてうれしかったです。

テストの点数も低く、明らかに他の教科も成績が低いだろうということが分かってしまう子どもがいたのですが、数年後に街でばったり会った時、向こうから声を掛けてくれ、「あの当時は全然勉強なんて好きじゃなかったけど、先生の授業は今でも覚えています。すごく楽しかったです」と言われ、何か一つでも子どもたちに残る授業ができていたんだなと思うと嬉しかったです。

失敗というのは、指導力不足だったか、学級崩壊とはいかないまでも一部のやんちゃ男子に振り回されていたなということ。まじめな子どもたちの学習の時間を奪ってしまったかっもしれないと思うと申し訳ないです。また、不登校になってしまった子と保護者への対応もこれでよかったのかな、、、と今でも疑問に思います。

「小学校の先生」の職場恋愛について

職場恋愛は多いと思います。というかほとんどそうなんじゃないかと思えるほどです。同期や同じ学年を組んだ者同士など。そういう私も主人とは職場恋愛です。もっとも私の場合は主人は非常勤講師、私は大学生のボランティアという身分でしたが、とある小学校で出会い、その後二人とも正規採用となりました。

そうでない場合は大学の同級生で、大学時代から付き合っていてそのまま結婚するか、学生の時は付き合っていなかったけれど同窓会で再開してから付き合い始めて結婚に至る方などがいます。あとは、いわゆる合コン、友達の紹介などです。

まとめ – 「小学校の先生」を目指す方へメッセージ

先生という職業はこれから大きく変革が求められる職業です。ネットや通信教育でいくらでも分かりやすい授業が受けられる時代ですから。子どもたちの今だけではなく10年後20年後30年後の幸せを考えて指導できるように勉強頑張ってください!

本記事は、2021年4月10日時点調査または公開された情報です。
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