世界気象機関(WMO)の基本情報

国際連合の専門機関である「世界気象機関(WMO)」の組織について基本情報をまとめました。


はじめに

国連の関連機関には、気象事業の国際的な標準化と改善および調整、並びに各加盟国・地域間における気象情報・資料の効率的な交換の奨励を目的とするWMO(世界気象機関)というものがあります。

本ページでは、「WMO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

「WMO」は世界気象機関のこと

「WMO」はWorld Meteorological Organizationの略で、日本語に訳すと「世界気象機関」のことです。

「WMO」は、国連、つまり国際連合の専門機関の一つで、1950年に「気象事業の国際的な標準化と改善および調整、並びに各加盟国・地域間における気象情報・資料の効率的な交換の奨励」を目的として設立されました。

なお、日本が「WMO」に加盟したのは、1953年9月です。

「WMO」の組織体制について

「WMO」の本部は、スイスのジュネーヴにあり、意思決定機関として、4年毎に開催される世界気象会議、年に一度開催される執行理事会、執行機関として総裁の下に副総裁・事務局・専門委員会・地区協会が設置されています。

専門委員会

専門委員会は、下記の通り8つあり、加盟国・地域の気象当局に技術的勧告を提供し、事務局長の管理下で事務局は約250人の正規職員と共に「WMO」の活動を支援・調整します。

1)基礎組織委員会
2)測器・観測法委員会
3)水文委員会
4)大気科学委員会
5)航空気象委員会
6)農業気象委員会
7)気候委員会
8)合同海洋・海上気象委員会

地区協会

地区協会は、下記の通り6つあり、地域毎に設置されています。

1)第I地区協会(アフリカ)
2)第II地区協会(アジア)
3)第III地区協会(南アメリカ)
4)第IV区協会(北アメリカ、中央アメリカ)
5)第V地区協会(南西太平洋)
6)第Ⅵ地区協会(ヨーロッパ)

「WMO」の役割

「WMO」の主な役割は、気象、気候、水に関する権威のある科学情報を提供することです。


具体的には、地球の大気の状態と動きや大陸と海洋の相互作用、気象と気候、水資源の分布などを観測、監視するために国際協力を調整しています。

また、一年を通じた191の加盟国の気象・水文機関によって毎日気象予報を提供し、高度の影響の強い気象や天候について早期かつ信頼できる警報を発表して人々の命を救い、財産と環境を保護し、防災計画の策定と政策決定を支援し、気象・気候・水による災害が社会経済開発に及ぼす影響を最小限にするとの役割も担っています。

▼参考URL:国際連合広報センター「世界気象機関(WMO)」(外部サイト)

「WMO」の主な活動

「WMO」では、主に下記の6つの活動が行われています。

1)気象・気候・水関連データを提供する観測所のネットワークの確立
2)気象・気候・水関連データの提供と迅速な交換のためのデータ管理センターと通信システムの確立と維持
3)世界で採用されている慣行と手順の十分な均一性を確保し、データと統計の均一性を確認するための観察と監視基準の作成
4)航空、輸送(航空、陸上および海上)、水資源管理、農業およびその他の重点分野への運用気象学および水文学における科学技術の適用
5)運用水文学の活動および、それらが分離している州や地域での国立気象水文サービス間の緊密な協力
6)気象学および関連分野における研究と訓練の調整

まとめ

本ページでは、「WMO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

本記事は、2021年9月13日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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