「公務員総研」の実際に働く公務員の現場キャリアレポートシリーズ

【目指した理由は子どもが好き】大阪の小学校教諭の仕事内容・給料まとめ

「小学校教諭」として働く女性の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

「小学校教諭」として働く女性のキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

性別:女性
勤務地:大阪府
職業・職種:小学校教諭
雇用契約形態:正規雇用/常勤
所有資格:小学校教員免許(1種)

この職業を目指した理由を教えてください。

一番大きな理由は、子どもが好きで、子どもの成長に関わる仕事がしたかったからです。あとは、母も教師で先生という職業が身近だったこともあります。

仕事内容について詳しく教えてください。

公立の小学校で働く教諭とは、公立小学校に通う児童に勉強を教える仕事です。

勉強の内容は、文部科学省が提示する学習指導要領によって決まっています。それをふまえた上で、各学校で使用する教科書を見ながら、教材を研究し、指導案をたてて教えていきます。

小学校では、各担任が全教科指導することが多いです。しかし、音楽や家庭科などは、高学年になると専科の教師が指導することもあります。

また、算数などでは、チームティーチングと言って、複数の教師が協力して、1クラスを指導し、よりきめ細かく見ることもあります。

また、特別支援が必要な児童を担任することもあります。

他の仕事としては、児童の生活面での補助や、指導、何かトラブルが起こった時の対処などもあります。その内容は、挨拶や身の周りの生活習慣の指導、喧嘩の仲裁など、多岐にわたります。時には、保護者と話し合うこともあります。

また、児童の心身の健康を気にかけることも大切な仕事です。その他、部活の指導や委員会活動の指導などもあります。

よくある1日の仕事の流れについて詳しく教えてください。

7時:自宅を出て、電車と自転車で通勤する。
8時:その日の教材準備など
8時半:職員朝礼
8時40分:朝の会
8時45分:1時間目の授業
9時40分:2時間目の授業
10時45分:3時間目の授業
11時40分:4時間目の授業
12時半:給食準備、指導
13時10分:清掃指導
13時45分:5時間目の授業
14時40分:6時間目の授業
15時半:帰りの会、下校指導
16時:教室の清掃、職員会議、学年ごとの会議、校務分掌ごとの会議など、何もない日は採点やノート、プリント類のチェックなど
17時:採点やノート、プリント類のチェック、教室の掲示物の貼り付けなど
18時:次の日の授業の準備や指導案作成など
19時半:学校を出て、自転車と電車で帰宅


給料・残業・有給休暇について教えてください。

20代で月給は22〜25万ほどでした。残業代は出ません。

ボーナスは、夏と冬の2回、40万ほどもらえました。

毎日の残業は当たり前で、若い教員は12時間ぐらい働いていました。年配の方は、要領良く仕事をこなして8時間程度の勤務の方が多かったです。

基本的に児童が休みの日に有休を取りました。(夏休みなど)

働いているときに困ったこと・気になったことや改善したかったことを教えてください。

とにかく担任の仕事量が多く、その内容も多岐にわたっていたので、残業代は出ませんが、残業がとても多く、体力的にきつかったです。

しかし、やりがいもあるので、それが当たり前になっていて、若手教員は21時頃に帰宅するということも良くありました。

もう少し、仕事を分担するなど、学校として、工夫できたのではないかと思います。

保護者のニーズも様々で、学校に対する厳しい意見も多かったです。子どものことを思ってなのは分かりますが、精神的にきついことも多かったです。

この仕事に就いて、恵まれていると思った点をおしえてください。

公務員なので、リストラとは無縁だったこと。

仕事はハードでしたが、それに見合うだけのお給料は保証されていたと思います。男女で仕事内容や、給料に差が出にくいのもいいところだと思います。

転勤はありますが、基本的に配属された市町村内など、近場ですむので助かりました。

研修制度もしっかりとしており、仕事についてから様々なことを学ぶ時間が取れました。

チームワークの必要な仕事なので、みんなが仲が良くなれることもいいところだと思います。

この仕事で感動したこと、または失敗したこと・大変だったことのエピソードを教えてください。

子ども達の相手をするのは、日々パワーが必要ですが、とにかく目の前で一人一人の成長や頑張りが見れたことはとても素晴らしい体験でした。

できないことができるようになる瞬間を見たり、子ども同士がお互いを思いやる場面を見せてもらったり、日々新しい発見と感動がありました。


自分が体調不良で休んだ翌日に子ども達が気遣ってくれたり、いつもよりしっかり話を聞いてくれたりした時はとても嬉しかったです。

保護者の方から、「先生、いつもありがとう。うちの子は先生大好きです。」と有り難い言葉をもらうこともありました。

職場恋愛について教えてください。

職場は、チームワークが大切で、長時間労働の現場でもあったので、職場恋愛や結婚も多かったです。ただ、時期によっては、若い未婚女性は多いのに、男性は既婚者ばかりということもありました。

また、意外と研修などで、他校の教師との交流もあるので、そこでお相手を見つける人もいました。

職場以外では、合コンや友達の紹介などで恋愛、結婚に至る人が多かったと思います。

その他としては、学生時代から付き合っていた人と結婚というパターンもありました。

この職種全体でのブラックな面・問題点を教えてください。

長時間労働が当たり前になっていて、なかなか改善されないこと。

保護者の要求を聞きすぎている面があり、常に気を使い、現場が疲弊していること。

この職種全体でのホワイトな面・よい点を教えてください。

給料や雇用形態が安定していること。遠方への転勤が希望しない限りはほとんどないこと。

この職業・業界全体の5年後の展望を教えてください。

これからますますデジタル化が進み、職場での研修などが必要になってくると思います。

長時間労働が当たり前の業界ですが、コロナ禍が落ち着けは、少しずつ改善されてはいくと思います。(希望もこめて)

さいごに - 同職業を目指す方へ激励のメッセージ

多忙な仕事ですが、子どもの成長を間近で見られる素晴らしい仕事でもあります。

今、教師を目指している人はとにかく一度飛び込んでみて下さい。

自分自身も子どもから色々教えられて、成長できます。

本記事は、2022年7月12日時点調査または公開された情報です。
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