【中学校の先生に聞きました!】部活の顧問、メリットとデメリット

学校の先生の仕事の一つに、「部活動の顧問」があります。「部活動の顧問」には、クラス担任とは全く違った面がいくつもあります。

本記事では、中学校の先生に、部活の主顧問、副顧問のメリット、デメリットをコラムにして書いてもらいました。


はじめに – 中学校の先生によるコラム

多くの学校で、部活動の担当として「主顧問」と「副顧問」がいます。筆者も、中学校の先生の仕事の一つとして部活動の「主顧問」「副顧問」の両方を務めた経験があります。そしてそこで、それぞれに感じたメリット・デメリットがありました。

今回は、部活の主顧問、副顧問のメリット、デメリットについて、紹介します。

その1:主顧問のメリット

活動の方針や予定を自分で決めることができる

今まで私が携わった部活動の予定は全て主顧問の先生が決めていました。

そもそもチームの方針(全国を目指すチームなのか、地区大会で優勝を目指すチームなのかなど)を決めるのも主顧問の先生なので、その方針や目標に沿った練習時間、内容が組まれていました。全国を目指すというようなチームの場合は土日も休みなしであったりしますし、休みを重視する方針であれば日曜日は休みにするなど、主顧問の先生の裁量で全てを決めることができます。

うまくいった時は生徒からも保護者からも1番感謝される

チームの方針を決め、そのために必要な練習を考え、生徒に実践させていくのが主顧問の先生の指導なので、その結果大会やコンクールなどでいい成績をおさめたら「先生のおかげです。」といったような感謝を生徒からも保護者の方々からももらえるようなこともあります。

うまくいくこともうれしいですし、そのように感謝してもらえることもうれしいのでがんばってよかったなと思える瞬間ですね。

自分の指導でうまくいったときは達成感がある

上記と似たようなことになりますが、主顧問になると方針や目標を達成するために練習を考えたり、実践したり、うまくいかないときはまた考えたりと試行錯誤することがたくさんあります。その分うまくいったときは、達成感を感じることができ、次もまたがんばろうと思えます。同じ指導をしても生徒が変わればうまくいくときもいかないときもあるので常に試行錯誤はつきものだなと思います。

うまくいくときは大抵生徒たちとも関係が深まる(または深まっている)ことが多いので、つながりを感じられることもうれしいことの1つです。

その2:主顧問のデメリット

悪いことは全て主顧問の責任になる

部活動を行う中でいいこともあれば、もちろん悪いこともたくさんあります。例えば、生徒たちがだらける、試合やコンクールでいい成績が残せない、生徒が怪我をする、指導に納得がいかないなどです。

生徒たちももちろんですが、保護者の方々からもそのように言われることもあります。私が携わった部活動の保護者の方々はわりと協力的な方が多かったように思いますが、時に理解をいただけないこともあり、そのときは苦労した記憶があります。チームがうまくいかないときはやはり辛いです。

専門外の部活動の指導をしないといけないこともある

専門外の部活動の主顧問にあてられることもあります。私も実際2度ありました。私の場合は専門の主顧問の先生が転勤されて、引き継いで主顧問になり指導にあたるという形でしたが、専門の先生ができることで私ができないことが多すぎて、とても大変でした。


部活動は3年間携わって自分のチームになるというように、生徒たちも今まで自分たちをみてくれていた先生への思いがあるので、そのあとを引き継ぐだけでもなかなか大変なのに、専門外の時はもう1つ苦労したなと思います。

その3:副顧問のメリット

責任が少ない分気持ちが楽

主顧問の先生が部活動のほとんどを決めるため、チームがうまくいっても、うまくいかなくても、一緒に指導に携わっているときはそれなりにうれしかったり落ち込んだりはしますが、結局最後の責任は主顧問の先生にあると思うと気が楽な部分はありました。

気が楽な分、生徒たちとは主顧問の先生とは話さないようなことを聞けたりすることもあったと思います。

名前だけで活動にほとんど参加しない

私はあまりそのような経験はありませんが、実際に専門外だから名前だけ顧問という形で、試合の引率や部活動の大きな会議などには参加しますが、日々の活動には携わらない先生もおられました。そのような先生方は放課後は部活指導がないので、自分の業務が終われば帰るという形をとっておられました。

その4:副顧問のデメリット

責任は少ない分感動も薄い

一緒に指導したり、時には生徒とともに汗を流したり、影で生徒に話をしたりと、副顧問もやろうと思えばやることはいろいろあります。

しかし、大会やコンクールの結果など、うまくいったときに携わっていた分もちろん副顧問としてもうれしかったりくやしかったり、感動することもありますが、生徒たちや保護者の方々が1番感謝するのは主顧問の先生なので、主顧問の先生に比べると感動が薄い部分はありました。

チームの方針や予定を決められない

主顧問の先生が全てを決めることが多いので、もし全国大会を目指すようなチームで、休みがない場合、副顧問としても自分だけ日曜日は休むというようなことはできなかったです。もちろん主顧問の先生は私の予定も聞いてくださいますが、主顧問の先生も生徒もがんばっていたのでなかなか休みづらかったです。

指導についてもビシバシ叱りまくって厳しくやりたい先生もいれば、生徒主体でやらせたい先生など様々です。主顧問の先生と方針が合えばいいですが、合わない時はしんどい思いをしたこともありました。

まとめ

いかがでしたか?

部活の主顧問、副顧問のメリット、デメリットについて紹介しました。

中学校の先生という仕事の中で、「部活動の顧問」になることは、大変であり、なおかつやりがいのある仕事の一つだと思います。

教師を目指している方、まだ「部活動の顧問」になったことがない現役教師の方は、ぜひこの記事をご参考ください。

本記事は、2019年9月27日時点調査または公開された情報です。
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