はじめに
「千葉県」にある「私立中高一貫校の中学校の先生(数学科)」(女性)によるキャリアレポートです。
公務員としての職業・勤務先:中学校の先生(数学科) / 千葉県にある私立中高一貫校
性別:女性
雇用体系:正規雇用
所有資格:普通自動車免許
「中学校の先生」を目指した理由
自分が通っていた学校では常に担任や教科担当の先生に恵まれていたためです。とくに、中高時代の部活動の顧問の先生や高校時代の数学科担当の先生に大変お世話になり、憧れを抱きました。
「中学校の先生(数学科)」の仕事内容について
中学校数学科の教員の仕事内容は、数学科の教科指導、担任または副担任としての生活指導やクラブ活動での指導、校務分掌や保護者対応等が主にあります。
教科指導については、数学の授業計画の作成、実行、教材作成、テスト作成、質問対応など幅広く様々です。また、生活指導については、朝や帰りのホームルームでの指導、昼食指導、担当教科の授業時間外での見回り等があります。
クラブ活動での指導は、朝や放課後に担当クラブの練習や活動の監督を行ったり、休日に校内外での試合や練習試合等があればその引率を行います。
校務分掌については教員内で担当役職が決められて、それに関する仕事を行うというものです。例えば美化担当、生徒募集担当などの生徒指導に直接関わりはしませんが、学校の運営のために必要な業務というイメージです。
そして、平日、休日、授業時間内外問わず保護者対応が随時入ってきます。保護者対応は遅刻・早退・欠席等の連絡の応対や、学校への要望についての問い合わせ対応などとても臨機応変に対応する力が問われる仕事となっています。
「中学校の先生(数学科)」の1日の仕事の流れ
5時30分:自宅出発、自動車で通勤する
6時:学校に到着
8時〜8時10分:職員会議
8時20分:朝読書の監督、見回り
8時30分:朝のホームルーム
8時40分〜9時30分:1限の授業または教材研究(1コマ50分)
9時40分〜10時30分:2限の授業または教材研究
10時40分〜11時30分:3限の授業または教材研究
11時40分〜12時30分:4限の授業または教材研究
12時30分〜13時20分:昼休み(昼食指導)
13時20分〜14時10分:5限の授業または教材研究
14時20分〜15時10分:6限の授業または教材研究
15時20分:帰りのホームルーム
15時30分:掃除
16時〜17時30分:クラブ活動(バスケットボール部)
18時:下校指導
「中学校の先生(数学科)」の給料・残業・有給休暇について
月給25万円(残業代込み)・ボーナスは約60万円・入試手当20万円で、年収380万円でした。みなし残業代を含めた月収だったため、忙しさは人による様子でした。
運動部の顧問になると残業時間が一気に増える状況でした。有給休暇はとてもではありませんが取得できる雰囲気ではありませんでした。
この仕事で、働いているときに困ったこと
教員間、教員ー生徒間、教員ー保護者間で特に問題が起こっていない平和な状態でさえ、仕事量が多く、それが人によって偏っている状況でした。そのため仕事内容等に特に不満がなくても忙しすぎて体調を崩してしまったりすることがありました。
また、勤怠管理が徹底されておらず、残業代もみなしで支払われているものの、割に合っているとはいいがたい状況でした。また、どの学校でもあることですが生徒間のトラブルがおこったときの対応には毎回悩まされました。
この仕事や職場でよかったこと
割に合わないとはいえ、給与は新卒の状態で平均より大幅に高かったことや、福利厚生面では住宅手当が6万円ほど支給されていたため経済的に安定している面があり、そこはとても恵まれているなと感じました。
また、上司や同僚の人柄がとてもよく、いつも周りの教員や生徒を気にかけている様子でとても過ごしやすい職場だったと思います。また、生徒の反応も良く、頑張った分だけ反応として返ってくることで充実感が得られました。
「中学校の先生(数学科)」の仕事エピソード
行事ごとやクラブ活動では感動できる場面がたくさんありました。特に体育祭の応援合戦や競技の様子、また本番に至るまでの準備の過程では普段の授業ではあまりみられない生徒の表情や、意外な特技が発見されるため印象に残っている学校行事の1つです。
また、クラブ活動での公式戦では総体に向けて集中していく上級生と、それをサポートする下級生の構図や、自分の思うような結果が出ないことに悩む様子を見ることで教員側も様々なことを考えさせられます。
そして、1番感動したのは合唱コンクールです。中高一貫校では中学校の卒業式がないため、合唱コンクールが実質の卒業式のようになっていて、それぞれのクラスでの思い出がよみがえる、大変感動的な行事となっています。
「中学校の先生(数学科)」の職場恋愛について
私のいた学校では職場内恋愛・結婚をしていた方がとてもたくさんいました。やはり教師は忙しいためなかなか自分の時間が取れないことや、境遇に理解のある相手と考えると同業者ということになるのかなと思いました。
それ以外では、学生時代から付き合っていた相手との結婚や、中には教え子と結婚していた先生もいらっしゃいました。合コンで知り合ってお付き合いという話もまれに耳にしましたが、新しい出会いという話はあまり聞いたことがないというのが正直な感想です。
まとめ – 「中学校の先生」を目指す方へメッセージ
正直、とても大変な職業です。中途半端な気持ちでは務まりませんが、全力でやっただけ自分に返ってくるものは大きいと思います。頑張ってください。
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