「私立中学高校」の「国語の先生」に関する仕事内容・給料レポート

私立中学高校で非常勤講師として働く、キャリア3年の「国語の先生」によるキャリア体験談レポートです。 今回は、その「国語の先生」の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

私立中学高校で非常勤講師として働く、キャリア3年の「国語の先生」によるキャリア体験談レポートです。

ちなみに、その方は、第一種中学校教員免許国語と、第一種高校教員免許国語を持っているそうです。

「私立中学高校の国語の先生」を目指した理由

母親が小学校の教員だったので、自分も教員になりたかったというのが理由です。

進学先に小学校の教員免許取得コースがなかったから、中高の免許を取得しました。

「私立中学高校の国語の先生」の仕事内容について

私は非常勤講師として、国語のなかでも古文の受け持ちでした。採用試験のときにも、国語の古文担当非常勤講師の募集ということで応募しました。また、私の卒論の内容が源氏物語だったこともあって、採用されました。

私は私立の中学高校一貫校で古文の授業を担当していました。現代文や部活動は担当しません。そのような先生はクラスの担任を受け持ったりしていて、常勤の先生でした。非常勤の先生は、特にクラスを持たず、授業を行い、テストを作り、採点し、報告をします。時々試験監督として定期テストの試験監督をすることもあります。

私の場合ですが、基本的には、生徒たちの古文への理解を深め、古文の成績をあげることが主な仕事内容です。常勤の先生と違って、クラスの生徒たちとコミュニケーションをとれる時間が少ないため、講師の授業がつまらないと休み時間のようになってしまったりすることもあるようです。そのため、古文に少しでも興味をもってもらえるように、授業準備をしっかりやります。

「私立中学高校の国語の先生」の1日の仕事の流れ

6時半:自宅をでて電車で学校に向かいます。生徒たちより早く登校するようにしていました。
7時半:学校の非常勤控室に到着して授業準備をします。
※印刷物を印刷したり、小テストの採点や提出されたノートのチェックを行います。
※週に一度、水曜日に朝の定例会がありそこで常勤の先生たちと報告会を行います。
※授業態度に問題のある生徒や、成績の不振な生徒について報告します。
※非常勤講師の場合、主に単位が取れなくなりそうな生徒については必ず担任の先生に報告する仕組みです。
8時半:1限目の授業開始。
※授業がないときは、非常勤控室で授業の準備や休憩をします。
12時10分:昼休み。昼食を食べます。
※社員食堂などはありません。売店も生徒しか利用できないためコンビニで買うかお弁当を持参します。
15時半:6時限目の授業終了
※授業終了後に、そのまま帰宅しても良いです。ふだんは終了後に次の日の授業準備をしてから帰ります。
17時:下校
18時半:帰宅

授業以外の業務状況について

授業以外の業務はありませんでした。あるとすれば定期テストの試験監督くらいです。

朝礼や体育祭、文化祭に関しても全く業務はありませんでした。むしろ見学するくらいでした。他の非常勤の方も同じでした。

「私立中学高校の国語の先生」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、市立中学高校の国語の先生の給料は、月給26万円でした。ボーナスはありませんでした。しかし、交通費は全額支給されます。


有給休暇はありましたが、学校なので有給は取りません。そのかわり長い休みのときにしっかり休みをとれます。その上、夏休みや春休み、冬休みでも、月給でいただけるので給料が変わらないところが良かったです。

この仕事で、働いているときに困ったこと

印刷物に困ることはなかったのですが、プロジェクターやビデオの上映をしたいときに、それらの機器の台数が少ないため、他の先生が使っていると使えないことがあり困りました。そのため、早めに予約しておく必要がありました。

また、非常勤講師には非常勤講師専用の部屋がありましたが、クラスから遠く、生徒が訪ねてくることが難しいのが困りました。次の授業のクラス移動に時間がかかるので、私に質問がある生徒がいても質問に答えることができませんでした。そのため、「あとで非常勤控え室に来てね」と言っても、その場所が遠く生徒たちも次の授業などへの移動でなかなか訪ねてくることができませんでした。できれば、クラスの近くに非常勤控室を作ってほしかったです。

この仕事や職場でよかったこと

私立の中学高校でしたので、比較的穏やかで勉強への興味関心が強い子供たちでした。そのため、学級崩壊とは無縁で静かに授業を行うことができました。

生徒たちの方が、私よりもはるかに背丈が大きく、声も大きかったのですが、小さな背丈で、しかも声の小さい私の話を集中して聞いていて、授業中はいつも静かでした。生徒たちは、いつも一生懸命授業を聞いてくれて、きれいなノートを提出してくれました。古文はどの学年も平均点が良かったのでとても嬉しかったです。

「私立中学高校の国語の先生」の仕事エピソード

私は、源氏物語が大好きで、源氏物語の良さを伝えたくて非常勤講師になりました。

最初は、生徒の中に「古文なんか嫌いだし、よくわからないし、いつ使うの?」と、休み時間に友人と文句をいっていた生徒もいました。しかし、授業をしてしばらくすると、休み時間に「あさきゆめみし」という源氏物語のマンガを読んでいる生徒がたくさんいたのです。「次は三巻貸して~」、「三巻は、いま○○が読んでるから、そのあとに借りてねー」なんていう会話が聞こえてきたときには、思わずニンマリしてしまい、授業中もニヤニヤしてしまいました。

いつしか、定期テストの最後の問題に「源氏物語の好きな描写とその理由を書きなさい」という問題を出したら、本当にたくさんの回答が戻ってきました。私自身もその回答から新しい源氏物語の解釈を教えてもらったような気がしました。

学校の先生の職場恋愛について

私の学校は非常勤を含め入れ替わりがほとんどありませんでした。そのため年配の方や既婚者が多く、職場恋愛で結婚した方を私は一人も知りません。しかし、卒業生と結婚した方は何名かいらっしゃいました。

私の場合、源氏物語が好きでその魅力を伝えたくて教師になりました。また、私は、子供たちに、より平安時代の様子を伝えたくて、源氏物語に出てくる雅楽を習うことにしました。そこで神社の神官の方とお付き合いすることになり結婚することになりました。

まとめ ー「学校の先生」を目指す方へメッセージ

非常勤は、比較的時間が自由にとれるので自分の研究や趣味にも時間を使うことができます。

もちろん常勤職員になるための勉強もできます。

頑張ってください。

本記事は、2018年9月4日時点調査または公開された情報です。
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