はじめに
公立小学校で常勤で働く、キャリア3年の学年主任を務める「先生」によるキャリア体験談レポートです。
ちなみに、その方は、 幼稚園教諭免許と、小学校教員免許を持っているそうです。
なお、公立小学校のため、地方公務員として勤務します。
「公立小学校の先生」を目指した理由
小さい頃から、こどもが好きでした。また年の離れた妹がおり、宿題を教えたりする中で勉強を教えることに自信をもつようになったから、この仕事を目指すようになりました。
「公立小学校の学年主任を務める先生」の仕事内容について
私は、現在、小学1年生、31人のクラス担任をしています。
特に今の時期(4-5月)は、入学したてなので、こどもたちもまだ落ち着きが無く、一日の流れやクラスのルール、また学校生活の送り方をひとつひとつ教えながらの生活です。
入学と同時に、もちろん勉強の時間も始まり、各教科の授業準備から始まり、授業、宿題チェック、毎日がその日と、次の日の準備で大変ですが、こどもたちの学びたいという意欲満々の笑顔をみていると頑張ることができます。授業は大体一日45分×4時間ないしは5時間。国語、算数、音楽、体育、道徳、学活があります。
学年主任というポジションではありますが、同じ学年の先生と協力しながら、年間のスケジュール、学年ごとのイベントなどの準備も行います。家庭訪問や参観、研究授業(市の先生がたくさんやってきて授業を見て、よりより授業作りを検討すること)、運動会や遠足などのイベントの準備もあります。
夏は水泳をしたり、冬はマラソンをしたり、体力も存分に必要な仕事です。
「公立小学校の学年主任を務める先生」の1日の仕事の流れ
7:00 家を出る
7:20 到着
7:25 授業準備
7:55 門前挨拶
8:25 朝の会
8:45 1時間目
9:35 2時間目
10:40 3時間目
11:30 4時間目
12:15 給食
12:55 昼休み
13:30 掃除
13:45 5時間目
14:35 6時間目(1年生はないので授業準備等)
14:45 帰りの会
14:50 挨拶 帰宅指導
15:15 明日の準備等
19:00 帰宅
授業の間や休み時間、給食の時間などは宿題チェックや配布プリントの作成等も行っているため、教師にはあまり休み時間がありません。しかし、宿題を無くしたりすることなどはできないので、なるべく早く帰れるよう、要領よく毎日の仕事をこなしています。
また、イベントの前になると他の先生との仕事が入ってくるのでクラスの仕事をする時間はほかにとらなければなりません。
授業以外の業務状況について
部活はないので、放課後は自分のクラスの業務等にしっかりと時間を使うことができますが、休憩する時間(ゆっくりする時間)がないので、体調を壊したときとかは結構しんどいです。
音楽や英語の授業は、正直こどもたちの将来にも大きく関わってくることなので、専任の先生を雇ってもらえれば、その空いた時間が大きな助けになります。
「公立小学校の先生」の給料・残業・有給休暇について
私の場合ですが、公立小学校の先生の月給は26万円でした。ちなみに、ボーナスは80万円で、年収はおよそ390万円でした。残業代はつきません。
有給休暇(年休)は、夏休みなどの期間にとることができるので、こどもたちの春休み、夏休み、冬休みは、私たちにとっても長期休暇になります。学校があるときに休むことは、大きな迷惑になるので、私用では休めません。
この仕事で、働いているときに困ったこと
やはり一番は、他の仕事のように休憩や休みをきちんと取ることができないことです。
こどもたちを相手にする以上、自分の体調管理はしっかりすること、また体力作りは必須です。
体調を壊しても、「担任」という点で代わりの人がいないので、なかなか休むことはできません。
仕事の量はかなり多く、学校にもよりますが定時5時で帰ることはほぼ不可能です。残業代も全く出ません。一応、タイムカード等で管理はされていますが、「残業しないように」という指示が出ている以上、残業は自分の意思によるものです。しかし、仕事内容はとてもじゃないですが終わらせることはできません。
この仕事や職場でよかったこと
公務員なので、給料はきちんと毎年上がります。なので、業績によってボーナスが下がる・もらえないということはあり得ません。その点、日頃のプレッシャーは、他の仕事に比べて少ないと思います。
また、年休を利用すれば夏・冬・春に長期休暇をほぼ毎年とることができるので、それを励みに頑張ることができます。また、服装が自由なので、スーツを着なければならないことがないのが良かったです。
あと、給食が食べられる(もちろんお金は払います)ので、一人暮らしでも昼だけはきちんと栄養バランスのとれた食事を、にぎやかな環境で頂くことができるのが良かったです。
「公立小学校の先生」の仕事エピソード
感動したのは、6年生を卒業させたことです。
6年生ともなると思春期で反抗期で、こどもの言葉でも真に受けて悲しい思いをすることがあります。しかし、卒業して中学生になってから、「あのときはありがとう。先生に担任してもらえてよかった。」と言ってくれました。
大人になるこどもを育てることは簡単なことではないですが、人生の大切な時期に1日の大半を一緒に過ごすことができるのは、教師の醍醐味であり、大変だけどそれがあるからなかなか辞めることができません。
大変だったのは、6年生の担任をしているときに、生徒が万引きをしたことです。毎日保護者対応や警察対応で帰宅が9時10時になりました。精神的にも辛い時期でした。
学校の先生の職場恋愛について
職場での結婚や恋愛はあまり無いように感じます。
あるとすれば、若いときに同期同士で出会って、そこから意気投合して恋愛に発展する、という感じでしょうか。正直、毎日の学校生活の中では恋愛モードになれる時間はありませんし、一緒に仕事を組む先生は年が離れていることが多いからです。
出会いが無い・・・と嘆いている先生は多いです。最近はやはり街コン・合コン等で出会いを求めるようですが、そこまで体力や余裕がある先生は少ないのではないでしょうか・・・
まとめ ー「学校の先生」を目指す方へメッセージ
教師は、本当にステキな仕事です。
自信と信念をもっていれば誰でもできます。
そして、やってよかったと思えるはずです。頑張ってください!
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