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福岡県の私立高校の国語女性教師の仕事内容・給料レポート

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目次

はじめに

私立高校(福岡県)の「国語の先生」(女性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

公務員としての職業・勤務先:高校の先生(国語科) / 福岡県にある私立高校
性別:女性
雇用体系:常勤
所有資格:自動車運転免許、中学校教諭第一種免許、高等学校教諭第一種免許

「高校の先生」を目指した理由

中学生の時の友人が不登校になった際、担任の先生が根気強く会いにいき、一緒に卒業することができたました。また高校の時の国語の先生のおかげで、勉強する楽しさを学べました。

これらの経験から、誰かの人生を左右する関わりあいができる「教師」という仕事をとても魅力的に感じたからです。

「高校の先生(国語科)」の仕事内容について

高校の国語科の仕事は主に①教科指導、②クラス担任、③進路指導部などの校務分掌、④部活動顧問の4つです。

①については、週に平均18コマほど受け持ち、全学年の授業を満遍なく担当します。試験問題の作成はもちろん、小テストの回数、問題、教科書のどの題目を教えるか等も自分で決めます。(同じ学年を2人以上で担当してる場合は相談して決めます)授業で使用するプリント等も自分たちで作成します。

②は、配属されたその日に担当クラスが発表され、1年間担任として任されます。副担任の先生も学年に2人ほど配属され、相談しながら仕事をしていきます。毎日のホームルーム(朝と帰り)はもちろん、総合的な学習の時間や、週に1コマあるロングホームルームの運営も行います。(基本的に内容は学年会議で決まります)

③は、1人平均3つほど配属されます。私は進路指導部、教務部、生徒指導部を担当していました。進路指導部では、面接指導や進路面談はもちろん、模試の運営や、課外の日程等を決めます。また、学校説明会等も進路指導から行くので出張が多いです。教務部では、時間割の作成や、定期考査の運営を主に行います。また出張等で授業が実施できない場合の振り替え等も行います。生徒指導部では、風紀検査の運営や放課後および朝の登校指導を行います。また違反の多い生徒への保護者面談も実施します。

「高校の先生(国語科)」の1日の仕事の流れ

7時:自宅を出て、自転車で出勤
7時15分:到着
7時30分:朝課外(50分)
8時25分:学年打ち合わせ
8時30分:職員会議
8時40分:ホームルーム
8時45分:出席状況報告、欠席連絡のない生徒保護者への連絡
8時50分〜12時40分:授業、空きコマで授業準備、提出物確認、校務分掌業務(書類の作成等)
11時ごろ:昼食(30分)
12時40分:面談、指導
13時20分〜15時10分:授業、空きコマで授業準備、提出物確認、校務分掌業務(書類の作成等)
15時20分:帰りのホームルーム、清掃指導、下校指導
16時:放課後課外(週に6コマほど)、部活動(バトン部)、面談、面接指導、欠席者への連絡
19時:教室確認(生徒の帰宅確認)、清掃(机の整理、黒板清掃、掲示物の掲示)、明日の準備、提出物確認、授業プリント作成等
21時:退勤

「高校の先生(国語科)」の給料・残業・有給休暇について

月給23万円(住宅手当込み)でした。残業代はなく、ボーナスは1年目なし、2年目から10万円つきました。年収は400万円ほどでした。これに加え、課外を担当すると一コマ750円時給がもらえます。また部活動手当として2年目以降から月500円支給されました。

定時は17時半ですが、基本的に毎日21時まで働いていました。(警備の都合上21時に施錠されます)有給は年に3日取れればいいほうですが、特別休暇として、夏季に1週間ほどお盆休みはもらえます。冬季も1週間ほど年末年始の休みをもらえます。


この仕事で、働いているときに困ったこと

働いている時に1番困ったのは、若手の負担が大きいことです。担任、部活動顧問は基本的に若手中心に待たされるので、年次が上の先生方は定時で帰ることも多かったですが、若手はほとんど21時まで残業していました。

また担任を新卒で受け持つ為、授業準備と担任業務におわれ、その他の仕事は土日に出勤したり、家に持ち帰って行うことが多かったです。

部活動も未経験の部活を持たされるのですが、特待生の子がおり、指導することも出来ず、顧問としての立場が難しかったです。(コーチが技術面の指導を行なっていました)課外のコマ数も多く、部活動をずっと見ることも出来なかったため、中途半端にしか関われなかったところは改善したかったです。

この仕事や職場でよかったこと

職員室の雰囲気がとてもよく、先輩の先生方もよく相談にのってくれました。また新人が担任を持っているので、仲間内で切磋琢磨しながら試行錯誤できたのは恵まれていました。

また、私立高校の教員が入る私学共済は福利厚生(温泉無料利用券や積立の利率の良さ)がしっかりしていることも良かったです。

私立なので、割と自分の裁量で自由にホームルームづくり(週に1回のロングホームルームはほとんど自分たちのやりたいことをさせてもらい、グループワーキングの練習をしてみたり、自己分析の時間にしてみたり等自分のやりたいことができました)や、授業づくりができるところは教員としてとてもやりがいがあり、恵まれていたと思います。

「高校の先生(国語科)」の仕事エピソード

一番の感動は3年間受け持ったクラスの生徒が全員揃って卒業したことです。それまでのどんな辛い出来事も吹き飛ぶくらい嬉しかったです。 また、古典が大の苦手だった生徒が、授業をしていくうえで、どんどんわかるようになり、最後は「古典が大好きになった!」と言ってくれた時は教師冥利につきます。一つ一つのステップアップの過程を見れることがこの仕事の一番の喜びでした。

反対に大変だったのは進路指導です。 特進クラスを受け持っていたのですが、学校の進学率と生徒の希望の兼ね合いで板挟みになり、本人の希望を真っ直ぐに応援できなかったのは辛かったです。学校からは全員国公立大、もしくは4年制大学を狙わせるのが目標でしたが、生徒は専門学校を希望したり、進学自体を諦めたいとの希望があったりしたため、どちらを優先すべきか経験不足もあり迷うところが多かったです。

また本人の希望が本当に本人にとって良い選択なのか(勉強が嫌で逃げてるだけなのでは?狭い視野でしか判断できていないのでは?という部分について)判断するのが難しく、3年間の指導の中でもうまくいかなかったと感じることが多かったです。

「高校の先生(国語科)」の職場恋愛について

女子校だったため、卒業生と結婚している先生は多かったです。職場恋愛はそう多くはないです。結婚したら別の学校に行かなければならないので、職場恋愛には消極的な先生が多いように感じました。

あとは他の学校の先生と結婚されている先生が多かったです。出会いは部活動つながりで知り合ったり、出張先の研修で知り合ったりもあれば、大学時代からの付き合いの先生も多いです。

あとは独身の先生も多く、土日出勤も多く、平日も遅くまで働いているので、なかなかプライベートな時間も少ないので、理解のある人でないと続かないように思います。

まとめ ー「高校の先生」を目指す方へメッセージ

教師はまだまだブラックな労働条件のところも多いです。また精神的にも大変な局面が多く、目指す時に迷いもあるかもしれません。でも本当にここまで真剣に、ここまで心揺さぶられる仕事はないと思います。頑張ってください!

本記事は、2021年2月24日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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