公務員になるための情報サイト

【小学校の先生の仕事内容】特別支援学級の「仕事内容」や「なる方法」

公立小学校の中でも、普通学級の他に発達障害などの障害を持ち、サポートが必要な児童が通う特別支援学級が併設されている学校も多くなりました。公立小学校の特別支援学級の教員の一日のスケジュール、気になる仕事内容やなる為の方法などについて解説します。

2018年01月25日更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
目次
特別支援学級とはどんな教室でしょうか?
特別支援学級の教員の実際の仕事内容について
小学校の特別支援学級の教員の一日をご紹介します。
小学校の特別支援学級の教員になるには
小学校の教職員採用試験はどんなことをする?
どんな人が小学校の特別支援学級の教員に向いているか?
【小学校の先生の仕事内容】特別支援学級の仕事内容やなる方法

特別支援学級とはどんな教室でしょうか?

障害を持つ児童が小学校へ進学する前には、障害の程度や児童の適性に応じて、自治体や医療機関などと連携しながら保護者が進学先を決定します。主な進学先は小学校の普通学級・特別支援学級・通級制度利用、特別支援学校など色々な選択肢があります。

進学先の候補の一つである特別支援学級は、日本全国の公立小学校の内76.6%、中学校は73.7%※の学校で特別支援学級を設けていますので、ほとんどの小学校にある学級です。(※平成27年後 文部科学省特別支援教育資料 第1部集計編より)また、特定の授業や活動によって普通学級、特別支援学級どちらかを併用できる通級制度も利用できます。

特別支援学級に在籍している児童は、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症・情緒障害などの障害を持つ児童です。比較的障害の程度が軽い児童が在籍しています。例えば、肢体不自由、弱視や難聴の障害を持つ児童の場合は、補足具や拡大鏡、補聴器などを使用する事によって日常生活で軽度の支障がある程度の障害です。これより重度の障害を持つ児童は、特別支援学校へ進学する事がほとんどです。

公立小学校にある特別支援学級は上限8人までの少数人数制となっています。それぞれの小学校や年度によって学級に在籍する人数は異なります。また、「なかよし学級」「あさがお学級」など、学校によって学級の名前は異なります。障害を持つ児童自体が少数の場合には同じクラス、大人数の場合には障害の種類によって学級が分けられます。例えば、知的障害や自閉症・情緒障害の障害を持つ児童は「なかよし学級」に、肢体不自由の障害を持つ児童は「あさがお学級」に、などです。

また、入学時は普通学級に入学した児童でも、本人や保護者の希望や発達度合いによって、もしくは事故などで肢体不自由になったなど、年度途中で障害児となった場合は特別支援学級へ移る事もできます。

特別支援学級の教員の実際の仕事内容について

仕事1:各計画の考案や作成、及び実行

小学校の特別支援学級の教員は、どのような仕事をしているのかを見てみましょう。小学校は一学年に決まった人数で学級が分かれており、教員が決められた学級を担当する担任制度となっています。これと同じく、特別支援学級も担任制となっています。

普通学級では、学年ごとに学習指導要領に沿った授業や指導を担任が展開していきます。一方で、特別支援学級では児童の障害の程度に応じて、個別に指導計画を立てる必要があります。この「個別の指導計画」を立てる、そして実行するのが特別支援学級の先生の仕事になります。児童への指導内容や目標を計画内に盛り込み、実行します。また、学年や学期ごとに作成します。

「個別の指導計画」と同時に「個別の教育支援計画」も考案、作成、そして実行します。個別の教育支援計画とは、学校教育だけでなく児童の生活全体に関する計画を指します。医療機関や福祉施設との連携も取れるように、保護者の意見なども取り入れて作成されます。

個別の指導計画、及び個別の教育支援計画に沿って指導や授業を展開するのが特別支援学級の教員のメインの仕事です。普通学級と同じく、時間割ごとに指導を行います。国語や算数、図工や音楽などの授業の他にも、自由課題を取り入れる、校外学習で出かける事もあります。また、通常の授業の他にも障害を持つ児童が学習上及び日常生活上で困難に感じる事を改善する、もしくは克服するために自立支援を行います。これは、「自立活動」という指導に当たり、個別の指導計画の中に盛り込まれた障害児個々の目標に沿って展開されます。

2:普通学級との交流

普通学級の児童との交流を持つ事も多く、その橋渡しをするのも特別支援学級の教員の仕事です。障害の種類や程度によっては、図工や体育や給食は普通学級で行う通級の児童もいますので、普通学級の担任教員との連携を取ります。小学校によっては、朝の会と帰りの会だけ普通学級・特別支援学級の児童が学年ごとに、一緒に受けるなどの取り組みを行っている所もあります。また、昼休みなどの休み時間にも、普通学級の児童が特別支援学級に自由に遊びに来られようになっています。

3:教室の環境を整える

小学校の特別支援学級で児童が過ごす環境は、安全でなければいけません。その教室環境を整えるのも教員の仕事です。また、児童の個別の指導計画に沿った指導が行えるように、教室に新しく設備を置く必要がある時には、主任や教頭などに要請します。例えば、発達障害で低緊張の障害のある児童への指導計画の目標として、体幹を鍛える為にバランスボールを導入する、などです。

4:保護者とのコミュニケーションを取る

普通学級の担任と同じく、保護者への個人面談なども行います。また、保護者からの相談に応じる事も多いです。障害児のケアで悩んでいる保護者にはその対応を行う、必要に応じて自治体の各機関との連携を取るのも仕事です。小学校卒業後の進路に対する相談や対応を行ったり、同じ自治体にある特別支援学級のない他の小学校からの児童の受け入れに対する対応も行ったりします。

5:その他の仕事

特別支援学級の教員も、普通学級の教員と同じく会議に出席する、長期休み中の日直として出勤するなどの仕事もします。他にも、他の小学校への研修で出かける事もあります。

小学校の特別支援学級の教員の一日をご紹介します。

※ 厳密な時間割の時間は各公立小学校によって異なりますが、1時間あたり45分授業設定である事がほとんどです。

8:00 出勤、職員室で授業の用意をした後教室へ
8:30 朝の会
8:45~9:30 一時間目の授業
9:30~9:40 準備休み
9:40~10:25 二時間目の授業
10:25~10:45 中休み
10:45~11:30 三時間目の授業
11:40~12:25 四時間目の授業
12:30~13:20 給食・昼休み
13:20~13:50 掃除
13:50~14:35 五時間目の授業 (五時間目までの場合は帰りの会→児童帰宅)
14:45~15:30 六時間目の授業
15:30~ 帰りの会、生徒帰宅
17:00 (仕事がなければ)退勤

小学校の特別支援学級の教員になるには

教職課程を履修して教員免許を取得する

特別支援学級の教員になる為には、該当する学校の教員免許が必要です。特別支援学校の教員になる為には、特別支援学校の教員免許が必要になりますが、特別支援学級の場合には、通常の教員免許のみでなる事ができます。小学校なら小学校教員免許、中学校なら中学校教員免許のある教員なら担当する事ができます。

この項では小学校の特別支援学級の教員について述べていますので、小学校の特別支援学級の教員になる為には、小学校の教員免許状を取得します。小学校の教員免許状は、高等学校を卒業した者、もしくは高等学校卒業と同等程度の資格を有すると認めらえた者(大検合格者など)が小学校の教職課程のある4年制大学(1種免許)もしくは短期大学(2種免許)を卒業する事で取得できます。既に4年制大学などを卒業している場合にも、小学校教職課程のみを通信教育などで履修すれば、小学校の教員免許状が取得できます。その後、教職員採用試験に合格し、自治体の小学校へ配属されれば、特別支援学級の教員になれます。

特別支援学校の教員免許があれば有利

小学校や中学校の教員免許があれば法令上は特別支援学級の教員になる事はできます。とはいえ、特別支援学校の教員免許があればより特別支援学級の教員として配属される可能性は高くなります。(同時に、通常の公立学校ではなく特別支援学校へ赴任となる可能性もある)「餅は餅屋」の通り、特別支援学級の教員になりたい人は、同時に特別支援学校の教員免許も取得する人が多くなっています。

特別支援学校の教員免許取得の条件は、幼稚園・小学校・中学校・高等学校のいずれかの教員免許がある事に加えて、特別支援学校の教員免許状取得過程のある大学を卒業する事です。その為、特別支援学校の教員免許取得過程のある大学で、両方の教員免許取得を目指す学生がほとんどです。例えば、教育学部教育学科に入学し、小学校教員免許と特別支援学校の教職課程の両方の単位を履修や教育実習を在学中に行えば、卒業と同時に小学校教員免許と特別支援学校の教員免許を両方習得できます。

小学校の教職員採用試験はどんなことをする?

小学校の教員免許状取得後は、各自治体の教職員採用試験に合格しなければいけません。教職員採用試験は、毎年7月ごろに実施されています。大学に在籍している場合には、卒業と同時に教職員として働く事を目指す学生がほとんどですので、在学中に教員採用試験を受験する事になります。その為、大学側からアナウンスがある事も多いのですが、社会人などで既に大学を卒業している時や、通信教育を利用している時には、教職員採用試験の日程は自分で調べて受験受付をする必要があります。また、教職員採用試験は、他の公務員採用試験と同じく第一次選考の受験日が違う場合複数の自治体を受験する事ができます。

教員採用試験は第一次選考、第二次選考に分かれています。第一次選考では一般教養・専門教養の筆記試験と論述問題が出されます。第一次選考に合格すると、第二次選考に進みます。第二次選考では個人面接、集団行動、実技試験に分かれ、指定された日時の二日間に分けて行われます。実技試験では、25m水泳の平泳ぎと、課題曲のピアノ伴奏と唱和を行います。試験対策は、書店などで販売されている小学校採用試験の問題集を利用する、既に街頭自治体で教職員採用試験を受験した経験のある先輩などに対策を聞くなどの方法があります。筆記試験対策がきちんとされていない事は勿論、泳げない、ピアノが弾けない方場合は試験に合格できませんので、スポーツジムやピアノ教室に通うなどして、こちらもきちんと対策をしておきましょう。

教員採用試験に合格した後は、各自治体の教職員名簿に記載されます。名簿の中から、各市町村の小学校へ赴任先が決定次第、その小学校の教職員として赴任する事になります。上記の通り、法令上は小学校の教員免許があればなれますが、特別支援学校の教員免許も持っていれば、特別支援学級の教員として赴任する可能性は高くなります。

今は各自治体でも乳幼児健診の時点から発達障害の可能性のある子どもは発達検査を受け、必要に応じて早期から親子教室や療育をスタートさせる事ができるようになりました。それに伴い、小学校の特別支援学級に在籍する児童数も増加傾向にあり、今後もより多くの特別支援学級の教員のニーズが高くなる事が予測されます。

どんな人が小学校の特別支援学級の教員に向いているか?

普通学級と特別支援学級の教員の一番の違いは、指導を行う児童に障害があるか・ないかです。その為、障害児を指導する為の専門的な知識が求められます。自分が担当する児童の障害の特性を理解した上で、適切な指導と対応を行わなければいけません。また、例え同じ障害を持つ児童でも、障害の特性に加えてその児童の性格や他の要因によっても適切な対応や指導は異なります。正しい知識を自分の中で消化し、かつ臨機応変・柔軟な対応力が求められます。

特別支援学級の教員は、児童の保護者から相談を寄せられる事も多いです。それに応じて、対応を変える、他の施設や自治体の機関と連携を取る必要もあります。仕事に慣れない内は時間外での仕事も多く、最初はハードに感じるかもしれません。また、特別支援学級に在籍する児童は元気いっぱいのお子さんが多いです。そして、普通学級の教員と同じく病気になると他の教員や児童にも営業が出てしまいます。児童に合わせて思い切り遊べる体力と、自己管理できる力が求められます。

特別支援学級の教員の中には、子育てをしながら働く女性も多いです。地方公務員の為、産休・育休制度も充実しており保育園にも入所しやすい環境の為、結婚後や出産後も仕事を続ける人が多いです。自分の子育ての中での経験を活かす事もできます。その一方、家庭に仕事の事を持ち込みやすい仕事でもあります。家庭で自分の子供と接している時でも仕事の事で上の空になってしまう…などがないように、家庭と仕事では割り切って働ける女性が求められます。

(文:千谷 麻理子)

教員(小中学校・高校)に関するおすすめ記事

地方公務員に関する新着記事

ページトップ